日々ログ

佐久田さん
佐久田さん、『ふきのとう日誌』完結おめでとうございます!

毎回、楽しみに読んでいました^^


第94話~第95話で取り上げておられた『見えない未来を変える「いま」』、とても興味をひかれたので、いま実際に読んでいるところです。

面白い本のご紹介をどうもありがとうございます!


奴隷制についての話題で、佐久田さんも引用されていた「道徳心に満ちた異端者」が社会を変える原動力となるという考察は、なるほどと思いました。

プラトンやアリストテレスやカントのような道徳的に優れた人物が、奴隷制に賛成の立場であったというのも、社会秩序の維持を善と考えるのならば、ごく自然なことなのですよね。

ベンジャミン・レイの方が社会秩序を乱す行動をしているので、教会から追放されてしまっています。


それにしても、初期の奴隷解放論者や初期のフェミニストたちのほとんどは、自分が人生をささげた運動の成果を見ないまま死んでいて、彼ら・彼女らの活動が実を結ぶのはずっと未来になってからなので、そんな先を見すえて活動をし続けたというのはすごいことだなとあらためて思いました。


現代でも、児童労働含め奴隷的労働自体はなくならないです(過労死するような働き方は奴隷的労働ですよね)が、少なくとも、奴隷的労働は悪であるという認識が社会の常識となった、道徳がアップデートされたというのは、人類は進歩しているのだなと感じますね。



つづく、生物兵器についての話題も興味深かったです。

生物兵器の脅威をアピールすることは、規制強化したいという意図に反して、むしろ悪意ある人々の欲望を刺激する結果となるという考察が驚きでした。

第一次世界大戦後に生物・化学兵器を規制する国際条約が作成されたことで、「生物・化学兵器は国連が認めるほど危険=戦略的に有効」と日本軍の上層部に印象付ける結果となり、むしろ生物兵器の研究が推し進められたというエピソードには、もうため息しか出ません。


社会の回復力(レジリエンス、立ち直る力)についての話題は、自然災害からの復興という意味でも身近なテーマで、未来に希望が持てるものでした。

広島、長崎の原爆被害からの回復力というのは、言われてみるとたしかに驚異的なスピード回復だなと思いました。


時事的な話題をいろいろ取り上げている本で、話し出すと止まらないですね。

引きつづき、読み進めたいと思います。

佐久田さんのほかの章のご感想も聞かせてくださいね!


『ふきのとう日誌』は完結ということですが、佐久田さんは、日常の何気ない話題を面白く読ませる天性の筆力があると常々思っています^^

また佐久田さんの日常もの、エッセイを楽しみにしています!


2024/03/11 21:29

桐乃さん

桐乃さん、お忙しいなかで『ドリームキャッチャー』を読んでくださり、どうもありがとうございます!


おお、桐乃さんも夢を覚えている方なんですね。

わたしもカラー映像の夢で、逆にモノクロの夢は見たことがないですね。

わたしの場合、音(効果音や音楽)がついている夢もあって、文字通り映画を見ているようだなと思っています。

後から思い返すとストーリーにつじつまが合わないところがあるので、そこが本物の映画と違うところですね。


夢の中で流れる音楽って、記憶の中の音楽から再構成しているのでしょうか。脳って不思議ですねえ。

また夢の話を『ドリームキャッチャー』として、書きたいと思います。


桐乃さんが良い夢をみられますように^^


2024/02/21 21:31

南ノさん

南ノさん、『林檎が丘読書クラブ』と『ぎゃらりい熊四手』をお読みいただき、どうもありがとうございます!


『真夜中の子供たち』は、噛めば噛むほど味が出るスルメのような作品だと思います。

あれはどんな意味? これはどんな意味? と考え出せばきりがなくて、その上、解釈は読者にゆだねる系小説ではなく、作者があらかじめ答えを本文に書き込んでくれているので、本当に緻密に練られた物語だなと驚嘆です。


読書会のメンバーは、皆さんそれぞれ人生経験があって、好みのジャンルや得意とする分野が違うので、わたしもいつも教えてもらっています。


10年ほど前の読書会で『百年の孤独』を取り上げたのですが、そのときは今回の『真夜中の子供たち』ほど、トークが盛り上がらなかったのです。

最後まで読み通したけど、文字を目で追っただけと言いますか……

わたしも含めて、読書会のメンバーみんな、回を重ねる毎に読書力(文章の内容や構成を理解する力)が磨かれてきているので、いま『百年の孤独』を読めば、もっともっと深い分かち合いができるのではと思ったりしています。



『ぎゃらりい熊四手』でご紹介しているダニーは、わたしが好きで集めたものです。一部、夫が購入したものもあるので、この先登場するかもしれません^^

3インチのダニーだけでなく、大きいサイズのダニーや、香港のToy2R社のQeeシリーズもそのうちご紹介できたらと思っています。


予期せぬトラブルにより、無駄に引っ越しとリフォームを繰り返すことになって、新居の内装を整えるのが遅れていたのですが、昨年の12月後半にようやくUSMハラーの飾り棚を設置することができました。

そこだけ見ると、ちょっとしたお店のようなんです!

それで、今まで仕舞っていた箱から取り出して、少しずつ飾り始めているところです。

そうそう、ブッコローのぬいぐるみも飾っていますよ~^^


わたしの趣味全開の記事におつきあいいただき、どうもありがとうございます!!


2024/02/19 22:44

南ノさん

南ノさん、昨夜お送りしたお手紙に誤字がありましたので、先ほど訂正しました。急いで送ろうと思ってうっかりしておりました……

誤 エブリイマジック

正 エブリデイマジック


everyday magicというのは、主に児童文学で使われる用語です。

『魔女の宅急便』のような、現実の日常生活に魔法や超自然的存在が出てくる物語を指しています。


magic realismまたはmagical realismと言えば、たしかにガルシア・マルケスなどのラテンアメリカ文学が代表的ですよね。

英語文学では、『真夜中の子供たち』のサルマン・ラシュディがマジックリアリズムの作家だそうです。

日本文学では「村上春樹がこのジャンルの最も重要な作家の一人」と英語wikiにも書いてありました。

中国語文学では莫言だそうで、他に著名な作家ではポーランドのオルガ・トカルチュク、チェコ出身のミラン・クンデラなどが挙げられます。


現実的な要素と魔法的な要素の融合がマジックリアリズムですが、異世界ファンタジーと大きく違う点は、作者が主題とする内容はあくまでも現実だということです。

現実について何かしら伝えるために魔法の要素を使用していると言えるのだそうです。


南ノさん、学生時代に村上春樹をよく読んでいらしたのですね! 講評のお三方、じつは見抜いていたんですかね!? すごい!!

創作秘話を教えてくださり、どうもありがとうございます!!


村上春樹の作品には、夢や無意識、精神分析などのモチーフが使われているので、シュルレアリスム寄りのマジックリアリズムと言えるのではないかと、勝手ながら思っています^^


2024/02/14 23:18

こんばんは、mikaさん。

僕はmikaさんのチャットノベル好きです。丁寧な作り込みがホームメイドパイのような味わいを感じます。

『林檎が丘読書クラブ』はやっぱりチャットノベルだから読みやすいのがポイントで。

僕、ドストエフスキーをポリフォニーで考えた場合、一番強く特徴が出ているのは『未成年』で、その次に『白痴』だと思うのです。特に『未成年』なんて、あらすじ覚えているひと少ないと思うのですよね。なのに、あの独特の会話文は翻訳を僕が読んでも、バフチンが言いたかったのはこれだ、ってのがダイレクトに伝わる。それは伝わるけど、読み物として難しい。そこがチャットノベルだと親切に伝わるな、と。

ポリフォニーの説明はmikaさんが前にここに書いていた通りだと僕も思います。偶然そうなってしまったのはもう、作品は作者を超えることが往々にあるので。面白いなぁ、とこれからも期待しています!!

2024/01/31 19:25

成瀬川さん
成瀬川さん、『早退届』の「第438話 チャットノベルをつくるときには。」で、『林檎が丘読書クラブ』を取り上げてくださり、どうもありがとうございます!!

とてもびっくりしましたよ。


「チャットノベルの〈可能性〉を見ている」とのお言葉を寄せてくださり、うれしい気持ちでいっぱいです!!


『林檎が丘読書クラブ』は、次の「真夜中の子供たち」篇を制作中ですので、引きつづきお楽しみいただけましたら、さいわいです。


近々、山形の講座へ行かれる予定なんですよね。

成瀬川さんにとって実りの多い時間となりますように^^


2024/01/25 21:51

角川武蔵野ミュージアム

先日、埼玉県所沢市にある角川武蔵野ミュージアムに行ってきました。


そこで見たイマーシブなダリ展の内容については、NOVEL DAYSの『ぎゃらりい熊四手』に書きましたので、お時間のあります時に気軽にお読みいただければ、うれしいです。


角川武蔵野ミュージアムの特色として、有料の図書館があります。

図書館なのに入場料がかかるのです!


1階にマンガ・ラノベ図書館。

4階にエディットタウン、ブックストリート、本棚劇場、荒俣ワンダー秘宝館。


1階のマンガ・ラノベ図書館は、ラノベの蔵書数はかなりのもので、特になろうやカクヨム発の異世界が舞台のラノベが充実していました。


しかし、ラノベ自体はなろう以前にも存在していたわけで、わたしが子どもの頃に読んだ藤本ひとみさんのマリナシリーズや騎士団シリーズなどが全く置いておらず、ちょっとがっかりしました。藤本ひとみさん、当時のコバルト文庫で超売れっ子作家でしたよね。

なろう以前から、剣と魔法の王道ファンタジーは人気タイトルがたくさんあって、わたしは榊一郎さんの『スクラップド・プリンセス』シリーズを読んでいました。当時、アニメは見ていなかったけど、アニメ化、漫画化もした人気作でした。

「図書館」と看板を掲げるのですから、最近の作品ばかりでなく、昔の名作も蔵書してほしいものですね。


同じく、なろう発でない、ひと昔前の異世界ファンタジーラノベである、支倉凍砂さんの『狼と香辛料』が好きでした。これはアニメも全話見ました。

角川武蔵野ミュージアムのラノベ図書館に、『狼と香辛料』は置いてあったので、うれしかったです。現代っ子たちにも手に取ってもらいたいなぁ。


マンガ・ラノベ図書館のマンガ階は、蔵書数が少なく、選書に偏りがあって、どういう基準で本を選んでいるのだろうと、疑問に思いました。

漫画がお好きな人って、個人で何百冊も持っているかた、たくさんいますよね。なので、マンガ図書館の蔵書数が「図書館」と呼ぶには、少なく感じたのでした。



4階の図書館の方は、選書に個性があり、入場料を払う価値はあると思います。

貸出していないのが、残念です。

この図書館で見つけて良いと思った本は、館内で読み終えるのは無理があるので、後から自分で買って読む必要がありますね。


この有料図書館の一角を占める荒俣秘宝館というのは、荒俣宏さんの蒐集品や蔵書を展示しているコーナーです。

動物のはく製や骨格標本、昆虫の標本などが飾られていました。

荒俣さんが選書した本棚で、国書刊行会の世界幻想文学大系がずらっと並んでいました。




うちにあるやつだ……!


世界幻想文学大系は全45巻(分冊になっている巻もあるので、実際の冊数は45以上)もあるすごいやつですが、なんと、我が家に全巻そろっているんです。

これ、荒俣さんが責任編集を務めたシリーズだったのですね!

わたしもコレクター気質がありますし、荒俣さんに謎の親近感がわきました。


我が家にある世界幻想文学大系は、もともとは読書を通じた知り合いの蔵書だったもので、そのかたがご病気になり、生前整理をしたいとのことで、わたしが全巻譲り受けたのでした。

そのかたのアパートを訪ねていったら、ご夫婦で歓迎してくださり、奥さまお手製のぬいぐるみも貰って帰ってきました。ガランとした何もない部屋がさみしく感じました。今となっては、なつかしい思い出です。


2024/01/13 11:42

南ノさん

お忙しいなかでお読みいただき、どうもありがとうございます!


ミルクガラスの厚みのあるぽってりしたシェイプ、良いですよね。

「撫でてみたい」とおっしゃっていただけて、とってもうれしいです~^^

わたしもミルクガラスのマグのやわらかいリム(飲み口)が大好きです。


わたしはファイヤーキングを10年以上前から集めておりまして、特に「アドマグ」と呼ばれているアドバタイジングを目的としたマグに心惹かれるのです。

少ない手がかりから来歴を調べていくと、当時の人々の何気ない日常が垣間見えてきて……そういう一種の謎解きが楽しいですね。


今回のカーソンズマグは、かなり秀逸なデザインだと思いますが、デザイナーさんがどなたなのか、全く分かりません。

これがエミール・ガレのガラス工芸品とファイヤーキングの食器の違いであり、アートと大量生産品の一番大きな違いだなと思います。

歴史に名前が残らなくても、優れたデザインには変わりないので、アンカーホッキング社に当時在籍していたプロダクトデザイナーさんたちを尊敬します。


2024/01/08 23:29

南ノさん
わわ、南ノさん、さっそくお読みいただき、どうもありがとうございます!

年末でお仕事がお忙しいと思いますので、息抜きに楽しんでいただけましたら、さいわいです!!


細かい台詞まで目を通してくださり、うれしい気持ちでいっぱいです~^^

第2話で紹介した品をひとめぼれして購入したのは、じつは夫なのです。

治安が悪い云々は夫の実体験です……

もう10年も前の話で、なつかしいですね。


ポートランドのセルウッドは、アンティーク・ショップが軒を連ねるアンティーク街なんです。神保町の古書店街と似たようなものですね。

そのアンティーク街で最大規模のお店であるStars Antiques Mallsで購入した品なのでした。


アートとヴィンテージが好きというのは、我が夫婦共通の趣味でして、この作品の登場人物(七里香と杏子)は、わたしと夫を融合させたようなキャラクターになっています。

キャラ二人の雑談は、夫婦の会話を反映している部分があります。

(ギャラリー・カフェの設定などはもちろんフィクションです)

なので、今回の話で言えば、すごい(勇気ある)のは夫ですね^^


そうそう、台湾の狭い路地、胡椒餅のお店の場所ですね!

すごい人気店だったようで、結局胡椒餅にはありつけなかったのですが、ああいう地元の商店街の雰囲気を感じるのは、楽しいですね^^


中東を旅行した折も、モダンな高層ビル群を見るよりも、昔ながらの雰囲気が残る旧市街やスーク(伝統的市場)を歩き回る方が楽しかったです。

こういう街歩きができるのも、やはり夫とふたり旅だからで、女ふたり旅とかだったら、好奇心よりも安全側に寄っていただろうなと思います。


それからルシア・ベルリンの『掃除婦のための手引書』、ついに買いましたよ!

この年末年始に読もうと思っています~^^

表題作にバスの話が出てくるのですね……読むのが楽しみです!!


いつも温かいお言葉をどうもありがとうございます☆


2023/12/26 23:55

桐乃さん

『バーサーカーにおまかせ!』最新話を読みました。

桐乃さんがゲームのストーリーを楽しんでおられる様子が伝わってきて、読んでいてわくわくしました!


FGOはプレイしたことがないので、歴史上の人物や伝説(神話)上の存在をキャラクター化しているのだろう、という漠然とした知識しかない状態ですが……


今回のお話に登場する「カマソッソとニトクリス」、どちらも初めて聞いた名前でした。

ニトクリスは古代エジプト第6王朝の最後の女王だったそうで、ヘロドトスの『歴史』に名前が記されているんですね。


カマソッソ(カマソッツ)は、後期古典期マヤの『ポポル・ヴフ神話』では、冥界の支配者に仕える「コウモリの精霊」として記されているのだとか。

メソアメリカの文化では、コウモリは「夜、死、生贄」の象徴であり、カマソッソの名前は「死のコウモリ」を意味するそうですね。


(↑グアテマラ・シティのポポル・ヴフ博物館に所蔵されているカマソッソと思しき彫刻)


余談ですが、ノーベル文学賞作家であるアストゥリアスの『グアテマラ伝説集』を読んだことがあり、マヤの神話には以前から興味があります。


エジプトの歴史に実在した(かもしれない)女性ファラオと、マヤのコウモリ神を対話させようだなんて、普通に暮らしていたら考えもつかないので、彼らをゲームのキャラクターに採り入れ、ストーリーを生み出した制作者さんたちはすごいですね!

めちゃくちゃ文化横断的!!


桐乃さんのおかげで、FGOは奥深いストーリーなのだなと知ることができました。

つづきも楽しみにしていますね!


まだ体調がすぐれないご様子……。

どうかご自愛くださいませ。

桐乃さんが、この年末年始を心穏やかに過ごせますように。


2023/12/21 23:20

成瀬川さん

成瀬川さん、さっそくお読みいただき、どうもありがとうございます!


「ポリフォニー(byミハイル・バフチン)の試み」と評していただき、本当にうれしいです!!


『バイブル・スタディ・コーヒー』や『有機交流電燈 ダイアローグ』など、これまで書いてきたチャットノベルは、わたしがひとりで書いたものですので、対話形式であってもなんとなく筋書きがあり、話の着地点があります。

登場人物は全員、作者の分身であります。


一方、新しく始めた『林檎が丘読書クラブ』は、実際の読書会で交わされた会話に基づいているため、明確な「筋書き」や「着地点」が無い、という特徴があります。

登場人物にも実在のモデルがいます。

それがこれまでのわたしのチャットノベルとの大きな違いで、成瀬川さんに多声性を感じていただけたところではないかと思っています。


じつは、成瀬川さんとまきえさんが、よくコラボノベルをされているのを見ていて、独特の面白さがあるなと思っていたのです。

ふつうのチャットノベルとコラボノベルの違いを考えてみますと、会話がテーマから脱線してついつい盛り上がってしまうところや、相手が突然離脱して話が尻切れになってしまうなど、意図しない面白さがあるところが、コラボの魅力だと感じたのです。


相手がいる会話の場合、会話の流れを自分の意図するようにコントロールすることなどできませんから、その無秩序さが図らずも面白いのですね。


そういう意味で、『林檎が丘読書クラブ』はチャットノベルですが、コラボノベルに近づく試みと言えるのではないか、と思っています。


引き続き、楽しんでいただけるよう、試行錯誤しながら取り組んでいきますね!


2023/12/12 00:30

南ノさん
南ノさん、丁寧なお返事をどうもありがとうございます!


新連載の『林檎が丘読書クラブ』も早速読んでくださったとのこと、うれしい気持ちでいっぱいです~^^

読書会の雰囲気を南ノさんに楽しんでいただけて、書いてよかったと報われる思いです。


さすが南ノさん、ご名答!

そうなんです、わたし自身をモデルとしたキャラは「弓絃葉ちゃん」です。(仲間うちでは若手なので「ちゃん」づけにしました)

キャラの名前は全員、万葉集に歌われた草木にちなんで名付けました。


「いにしへに恋ふる鳥かも弓絃葉の御井の上より鳴き渡り行く」(弓削皇子)


登場人物欄も見てくださったのですね!

皆さんに、自己紹介欄に何を書くか直接お聞きして、お返事があったかたの分を反映しています。

いま空欄のかたの分も、いずれお聞きして、お返事もらいたいですね。

皆さんの本以外の趣味ってよく知らなかったので、今回お聞きして、意外な一面を知り、わたし自身も驚きでしたよ~^^


『蟹の横歩き』は、わたしも読書会がなければ手に取らなかった本です。

当初、「枳さん」がギュンター・グラスの代表作である『ブリキの太鼓』を推薦されて、『ブリキの太鼓』は長すぎて読み切れないということで、いろいろ考えて、『蟹の横歩き』を読むことになったのでした。

ヴィルヘルム・グストロフはもちろん、グストロフ号沈没事件というのも知らなかったし、現代のドイツの若者たちの考え方というも未知の世界だったので、学びが多い本でした。さすがノーベル文学賞作家だと思いました。


たしかに翻訳家で作品の印象が変わりますよね。

音楽の世界で、同じ楽譜でも演奏者や指揮者によって、印象がまったく異なるのと似ている気がします。


次回は『真夜中の子供たち』を取り上げます。

公開は来年になるかと思います。

引き続き、楽しんでいただけるように精いっぱい取り組みますね!


2023/12/10 23:43

南ノさんの『五月の死神』

※南ノさんの『五月の死神』のネタバレあります。未読のかたは以下を読まないで※



『五月の死神』は、自死を選んだ倭文子さんがどうしてそうしてしまったのか、という謎を、倭文子さんの親友である文枝さんの語りを通して、読者が探っていく物語です。


「倭文子さんを突き動かしていたのは、ただただ怒りだった。地をどよもすほどの激しい、巨おおきな怒り。それは、あのような方法を採るよりほかに鎮める術すべを持たぬものだったのだ。」(第21話より)


「怒り」の発露として、自死があるという文枝さんの言葉に、腑に落ちる思いがしました。


倭文子さんの自死が発覚したとき、事情を背景を知る大人たちは、彼女が性暴力被害を受けたことで、この先良い結婚は見込めないだろうから、人生に絶望して死を選んだと考えたことでしょう。おそらく、当然。


しかし、文枝さんの目から見た倭文子さんは絶望ではなく、「怒り」を抱えていた。

理不尽な状況に対するどうしようもない「怒り」がありながら、倭文子さんは家庭内で常に弱者であり、親の保護監督下にある年齢で、抗議する手段がほとんどない。

自死というのは、理不尽を押しつけてくる強者に対する、彼女なりの抗議の最終手段だった、と読み取りました。



『五月の死神』を読んでいる間、ちょうど並行して、ヤスミナ・カドラの『テロル』を読んでいました。

『テロル』はテルアビブで自爆テロ事件が起こるところから始まり、犯人が最初から分かっている倒叙ミステリです。

物語の冒頭で自爆テロ事件を起こした犯人は、語り手である主人公の妻でした。

なぜ自分の妻が、すべてを捨てて猛火に焼かれて死ぬことを選んだのかを知るため、主人公が妻の足跡を辿って彷徨する物語です。


『テロル』でも、複数の第三者の証言でもって、夫が知らなかった妻の人生を描こうとしていますが、夫の一人称小説であるため、妻の内面は最後まで描かれません。

祖国のためで本当に命を捨てられるのか、命よりも大事な大義ってあるだろうか……と読後ももやもやしつづけます。


ヤスミナ・カドラさんは女性名で執筆していますが、ご本人は男性です。

男性の作家だからなのか、作中の証言者たちもやはり男性ばかりで、夫が妻の内面に迫りきれていないように感じました。

(出版当時、フランス文学界で各賞を受賞し、映画化、コミカライズもされたベストセラーなので、わたしなどがこう言うのはおこがましいのですが……)


それが、南ノさんが『五月の死神』で書かれた、倭文子さんの行動を「悲しみ」ではなく「怒り」と説明したのには、すとんと来たと言いますか、とても腑に落ちたのです。

ゴリアテに対するダビデの戦いは、そう望まなくても、必然、命を捨てた無謀な行いにならざるを得ないのですね。



どうして三原山でなければいけなかったのか、を考えながら読んでいて、わざわざ船に乗って死地に赴くという道程が、倭文子さんにとっては自分の内面とあらためて向き合う時間となり、最終的に決断したということなのだと理解しました。

自死を考えるひとが、わざわざ富士山のふもとまで行ったり、沖縄まで行ったりするのと似ているのかと……。

余談ですが、沖縄には自殺志願者が多く訪れるそうで、自死を思いとどまらせ、社会復帰を助ける活動を長年行っている教会の牧師さんの話を社会学の本で読みました。



作中で紹介されていた吉屋信子さんは、当時の女性を取り巻く状況をリベラルフェミニズムの視座に立って見つめていた作家だったのだと、初めて知りました。

与謝野晶子さんもそうですが、こういう思想的積み重ねが戦前からあって、戦後の女性解放運動(ウーマン・リブ)の大きなうねりにつながっていったのだろうかと思いました。

今まで読んだことがなかったので、吉屋信子さん、手に取ってみたいです。



文枝さんがあの事件後、自分が幽霊になったように感じていたというのは、クラスで孤立していたというだけでなく、彼女自身の心が生と死の狭間にいて、いつ死に近づいてもおかしくない場所にいたからなのだろうと思いました。


倭文子さんは文枝さんに生きていてほしいと思ったから突き飛ばしたのだと思いますが、文枝さんはあとを追いたかった。


文枝さんの腕を強く引っぱり、現世に押しとどめる役割を担う和子さんは、クラスの女王さまで、にぎやかな楽しい家庭で、「生」の光を放つ女性として描かれています。

文枝さんが和子さんと抱きしめ合って涙する最後の場面に、朝日が射す情景描写から、悲しい出来事を乗り越えた先の希望をたしかに感じました。


現世に生きて戻ってきた文枝さんは、この耐えがたい苦悩を作品のなかに昇華して、文学少女から作家へと成長していくのではと想像しました。



くり返しになりますが、読み応えのある、考えさせられる物語をどうもありがとうございます。

次回作も楽しみにしていますね!


2023/12/10 12:31

桐乃さん

桐乃さん、まだ体調が思わしくない中で、Coldplayライブ体験記をお読みいただき、どうもありがとうございます!

リンク先の楽曲も聴いてくださって、うれしい気持ちでいっぱいです。

そうなんです、ライブに行ったはずが、全員で静かに黙とうする時間があったりして、なんだか礼拝に行ったような不思議な気分になりました。


桐乃さんはB'zがお好きだと、『桐一葉』のなかで書いておられましたね。

わたしも中学生くらいの頃、B'zの金色と銀色の二枚のベストアルバムを聴いていましたよ♪

「Calling」は金盤の方に収録されていたので、あのギターの鮮烈な前奏、そしてサビから始まる歌い出しはよく覚えています。

「Calling」からそのまま「さまよえる蒼い弾丸」と続けて聴くのが好きでした。

「さまよえる蒼い弾丸」も前奏が民俗音楽調で独創的ですよね。


銀盤の方、最後の楽曲が終わってから30秒ほどそのまま再生していると、隠しトラックとして収録されている「HOME」が始まるんですよね。

アコギのギターだけを伴奏に歌声が響いて、

「君を傷つけていっぱい泣かせて、僕はもう眠れなくて。後悔してるのにまたくり返す、どうしようもなくダメなんだ。ありがとうって思うことの方が断然多いのに、どうしてもっとうまい具合に話せないんだろう」

という歌詞がストレートに耳に届いて、すごく好きでした。

(歌詞の内容は、そりゃ言葉にしなきゃ相手に伝わんないだろう……と思っていましたが)


銀盤の収録曲では「いつかのメリークリスマス」と、この隠しトラックの「HOME」が一番好きだったのです。

ただ当時は、”隠しトラック”という存在自体よく知らなかったので、どこにも曲名が書いてないし、これはいったい何なのだろうと不思議に思っていました。


だいぶ後になってから曲名と原曲(エレキとビートが入ったやつ)を知ったのですが、最初に聴いたのが、隠しトラックのアンプラグドバージョンだったせいか、いまだにアンプラグドの「HOME」の方が好きです。


桐乃さんが、「Calling」と同じくらい「HOME」もお好きだというエッセイを拝読したとき、そんなことを思い出して、とても懐かしく思ったのでした。

どうもありがとうございます。


これから年末に向けて、ますますお仕事が忙しくなると思いますが、どうかご自愛くださいませ。

新連載の『バーサーカーにおまかせ!』も楽しみにしていますね!


2023/12/03 22:47

南ノさん
わあ、さっそくColdplayライブ体験記をお読みくださり、どうもありがとうございます!

楽しんでいただけましたら、何よりです~^^


そうなんです、2日間とも当たってしまったんです。

これはもう、奇跡としか言いようがありませんね。

「陰徳を積む」って、素敵な言葉ですね。


10月の演奏会が無事終わり、Coldplayのライブ観戦も終わって、今年はもう終わったような気分になっています。

あと1か月はおまけのような気持ちです……


南ノさんの『クリスマスのおにぎり』拝読しました!

「クリスマス」と「おにぎり」という、ふだんは結びつかない単語の組み合わせからは、物語の展開が予想できず……

最初はハートフルな親子愛のお話かと思いきや、サンタに扮した「ママ」がまさか……

この短い字数のなかに、陽彩さんの人生が凝縮されていて、見事だと思いました。

ディケンズやオー・ヘンリーも書いているように、クリスマスは愛を送り合う日だと思うので、「おにぎり」に込められたママの愛が伝わってきて、そのママから伝えられた愛を、今度は陽彩さんが自分の子どもだけでなく、たくさんの子供たちに「おにぎり」という形で伝えていっているのは、まさにクリスマス物語だと思いました。

ひと足早いクリスマスの贈り物のようなお話を届けてくださり、どうもありがとうございます!


2023/11/25 20:30

桐乃さん
桐乃さん、しゃべログをお読みして、心配しております。

過去ログも拝読してですね、職場内部の問題に、外部の人間として何もできないことが歯がゆい思いです。

ほかの皆さまもおっしゃっていますが、どうかご自愛くださいませ。


桐乃さんの体調が落ち着きますよう、仕事環境がより良いものになりますよう、お祈りしております。


2023/11/13 21:44

佐久田さんの『ふきのとう日誌』
佐久田さん、『ふきのとう日誌』、拝読しています^^

お花の写真も、いつも楽しませてもらってます。

今さらなのですが、第53話「『侍女の物語』を読んで」の話。


鴻巣友季子さんの『女性を分断支配するディストピア』を副読本として読まれたとのことなので、同じ鴻巣さんの評論「「あり得ない世界」にいる私たち」に、興味深い内容が書かれていたので、ご紹介しますね。


トランプ政権のときに注目を集めたPeople of Praiseという、1971年設立のアメリカの保守系キリスト教団体(メンバーの大半がカトリック)があります。

この団体はもともと、男性指導者を"head"と呼称し、女性メンバーのトップを"handmaid"(侍女)と呼称していました。

アドウッドが『侍女の物語』を出版して以降、団体は"handmaid"から"woman leader"と役職名を改称したのだそうです!


近年、People of Praiseがにわかに注目されるようになったのは、トランプ大統領(当時)が最高裁陪席判事に指名したエイミー・バレット判事が、この団体のメンバーであると報じられたからです。


アトウッドはインタビューで「そういう宗教セクトがあるんです。女性を侍女と呼ぶカトリックの団体で(以下略)」と語っています。

アトウッド自身が執筆したときに着想を得たのは、People of Praiseと似たような別の宗教団体、People of Hopeではないかと言われています。


わたしたちが知らないだけで、「家父長制を敷き、夫は妻に対する権限を持つ。人間の命は受胎の瞬間に始まる」といった考え方の団体が実際にたくさんあって、その考えに賛同するメンバーが男性も女性も少なくない数、存在するというわけですね。

おどろきです。



日本でも、女性の政治家だからと言って必ずしも女性の権利の擁護者というわけではなく、名誉男性とでも言うべき政治家が少なくないですね。

男社会で勝ち抜くためには男よりも男らしいムーブをしなきゃいけないのか……。

高い教育を受ければ、自然とリベラルな考えになるというのは間違いで、社会秩序を維持する方向に進むと、男女問わずむしろ保守になるのかなと思ったりします。


最後に、「自由」の問題は奥深いですね。

エンデの『自由の牢獄』という短編には、このテーマが正面から取り上げられていて、興味深かったです。


続編の『誓願』をお読みになられましたら、また感想を聞かせてください^^


2023/10/25 22:03

南ノさん
南ノさん、さっそく『きものがたり』をお読みいただき、もったいないお言葉をどうもありがとうございます!

伊勢木綿はよく着ているので、今後も写真のなかに登場する予定です^^


「自分で敷居を高くしてしまっている」というのは、まさにおっしゃる通りだとわたしも思います。

この「敷居が高い」イメージの原因である、着物の「格」と呼ばれるドレスコードは、階級社会だった頃の残滓だと感じています。

江戸時代の武家の時代劇を見ると、TPOに合わせた藩主の着装を決める衣紋方という役職の武士がいますよね。


江戸小紋は東京を代表する型染めの伝統技法ですが、もともとは江戸城に勤める武士の通勤服である裃の柄を染めたことに由来します。

裃の柄を各藩ごとに定めて、島津家の鮫、山内家の青海波、前田家の菊菱などの定め柄(留め柄)を見れば、ひと目で誰がどこの所属か分かるようになっていたそうです。

さらには、同じ留め柄でもその柄が細かければ細かいほど身分が高い人物という決まりでした。なので、同じ留め柄の裃を来た人物が複数人いた時、その中で誰が重要人物か、ひと目でわかる仕組みになっていて(相手に名乗らせると不敬なのでしょう)、階級社会ならではのルールだなと思います。


現代において、留袖に次いで格の高い礼装とされる「訪問着」は大正4年に三越が命名して売り出したもので、長い着物の歴史の中では比較的新しい着物なのです。

留袖→訪問着→付け下げ→小紋といった新しい格付けが、日本じゅうのご婦人がたの間に「新しい常識」として浸透したのは、1960年代から70年代以降、わずか50年前ほど前のことだったそうです。


着物の格付けルールは呉服業界の販売戦略とも言われますが、その戦略に消費者が乗っかってきたから、現在があるわけです。

法律で定めた階級が廃止されても、資産や職業などに基づく社会階層は依然として存在するので、何を着てもOKとなっても、自分たちの階層にふさわしい装い=格付けというのを求めてしまうのでしょうね。

ブルデューの「文化資本」の考察が、戦後の日本にも当てはまるのでは、と思います。



2023/10/22 11:56

音楽活動、復帰しました!
先日、とあるコンサートホールで行われたオルガンのコンサートに出演し、3曲弾いてまいりました。


コロナ禍でも教会では弾いていましたが、一般のお客さまを入れた大きな会場で演奏するのは、実にまる4年ぶり!

久しぶりすぎて、リハーサルの始まる本番2日前くらいから緊張していました。

ぶじ、何事もなく終わってホッとしております。


ご存知のとおり、昨年は2回も入院し、手術も受けたので、その間、音楽活動はずっとお休みしていました。

右足のつけ根あたりの腫瘤をとったので、術後は歩くのもままならない感じでしたが、時間の経過とともにだんだんと歩けるようになってきて、現在は早歩きくらいのスピードならランニングもできるほどに回復しました。

人間の持つ回復する力ってすごいですね。


今回のコンサートのお声がけがあったのは今年6月のことで、出演を決めてから、1年以上ぶりに練習を再開しました。

7月に、復帰のあいさつもかねて、長年お世話になっている先生のレッスンを受講したところ、あまりに下手になっていてショックでした。

手鍵盤はそれほどでもなかったのですが、足鍵盤の衰えが想像以上で……。

少し前まで歩くのもやっとだったのですから、足鍵盤が弾けなくなっていて、当たり前ですね。


曲目は、これから新しく譜読みをするとかではなく、すでに完成していた曲なので、元通りに弾けるよう、日々、練習を重ねてきました。

足鍵盤の練習を再開してから、弾いているとだんだん膝が痛くなってきてですね。

元気だったころはそんな現象は起こらなかったのです。

手術と術後しばらくよろよろしていた影響により、股関節周りやふとももの筋力がかなり衰えたと思うんですよ。

それで、衰えたところをカバーするため、今まではあまり使っていなかった膝に負担をかけて足鍵盤を弾くようになって、結果、膝が痛くなるのかなと予想。

なので、以前のようにぶっ通しで長時間練習なんてことはできなくて、毎日、数回通しで弾くのが精いっぱい。


それでも、10月のコンサートに出るぞ! という明確な目標ができたのが良かったのか、ほぼ元通りの演奏まで回復してきました。



そんな中、この夏、同じ音楽グループに所属する仲間の一人が、病気で急逝して……。

そのかたはまだ50代前半だったので、非常に衝撃を受けました。

以前からご病気だったそうで、そのかたも、この10月のコンサートに向けてがんばっていたそうなのです。

そのかたが弾く予定だった曲目は、その思いを汲んで、本番では代わりに先生が演奏されたのでした。

ご遺族からの申し出で、そのかたがお持ちだった、たくさんの楽譜やCDが形見分けされて、仲間うちで特に親交があつかったかたたちが、もらって帰られました。




本番当日、久しぶりに再会した音楽仲間たちと旧交を温め、4年以上ぶりにお会いできたかたもいて、再びこの場所に来れたこと、本当に良かったです。

上手い下手に一喜一憂するのでなく、弾くことの喜びを感じると言いますか。(もちろんチャレンジ精神、向上心を持つのは大事ですが)

弾くことができるだけで幸せなんだな、としみじみ感じました。


これからも無理のない範囲で、音楽活動をつづけていきたいと思いました。

先生と音楽仲間のみんなが、元気で長生きしてくれますように。




本番を終えてひと息ついたので、ここ数カ月あまり出来なかった、落ち着いて読んだり書いたりする活動に、より時間を費やしたいです!


2023/10/22 10:39

南ノさん
南ノさん、さっそく『聖書と文学 ~名作で読む聖書の世界』のハイジ回を読んでいただき、どうもありがとうございます!


なんと、南ノさんは小学生の頃に原作をお読みになっていたのですね。

たしかにアニメとは全く別ものですよね!!


アニメと原作で一番性格が違うキャラは、やはりペーターだと思います。

原作のペーターはクララの車イスを谷底にわざと落として壊すという、とんでもない悪ガキなんですよね。足が悪い年下の女の子に対して、悪質すぎるいじめ……。


アニメは随所でコミカルな演出を加えていて、原作で敵役のロッテンマイヤー女史も、アニメではコメディ演出のおかげで、なんだか憎めないキャラになっています。

あと、アニメでは犬のヨーゼフが良い味を出していますが、アニメオリジナルキャラなんですよね。

なので、小学生だった頃の南ノさんが「アニメの方が面白い」と感じたのも頷けます。


そして、斎藤美奈子さんの『挑発する少女小説』にハイジが取り上げられているのですね!

目次を見ましたら、『小公女』『若草物語』『赤毛のアン』など、超有名作品がずらりと並んでいますね。

斎藤美奈子さんだから、おそらくフェミニスト・クリティークなんですよね。

これはわたしも考察を読んでみたいです。ご紹介ありがとうございます!


2023/10/05 21:36

プロフィール

ロシア文学が大好きです。 2012年2月からロシア語を勉強しています。

NOVEL DAYSで活動中です。
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