佐久田さん
佐久田さん、『ふきのとう日誌』完結おめでとうございます!
毎回、楽しみに読んでいました^^
第94話~第95話で取り上げておられた『見えない未来を変える「いま」』、とても興味をひかれたので、いま実際に読んでいるところです。
面白い本のご紹介をどうもありがとうございます!
奴隷制についての話題で、佐久田さんも引用されていた「道徳心に満ちた異端者」が社会を変える原動力となるという考察は、なるほどと思いました。
プラトンやアリストテレスやカントのような道徳的に優れた人物が、奴隷制に賛成の立場であったというのも、社会秩序の維持を善と考えるのならば、ごく自然なことなのですよね。
ベンジャミン・レイの方が社会秩序を乱す行動をしているので、教会から追放されてしまっています。
それにしても、初期の奴隷解放論者や初期のフェミニストたちのほとんどは、自分が人生をささげた運動の成果を見ないまま死んでいて、彼ら・彼女らの活動が実を結ぶのはずっと未来になってからなので、そんな先を見すえて活動をし続けたというのはすごいことだなとあらためて思いました。
現代でも、児童労働含め奴隷的労働自体はなくならないです(過労死するような働き方は奴隷的労働ですよね)が、少なくとも、奴隷的労働は悪であるという認識が社会の常識となった、道徳がアップデートされたというのは、人類は進歩しているのだなと感じますね。
つづく、生物兵器についての話題も興味深かったです。
生物兵器の脅威をアピールすることは、規制強化したいという意図に反して、むしろ悪意ある人々の欲望を刺激する結果となるという考察が驚きでした。
第一次世界大戦後に生物・化学兵器を規制する国際条約が作成されたことで、「生物・化学兵器は国連が認めるほど危険=戦略的に有効」と日本軍の上層部に印象付ける結果となり、むしろ生物兵器の研究が推し進められたというエピソードには、もうため息しか出ません。
社会の回復力(レジリエンス、立ち直る力)についての話題は、自然災害からの復興という意味でも身近なテーマで、未来に希望が持てるものでした。
広島、長崎の原爆被害からの回復力というのは、言われてみるとたしかに驚異的なスピード回復だなと思いました。
時事的な話題をいろいろ取り上げている本で、話し出すと止まらないですね。
引きつづき、読み進めたいと思います。
佐久田さんのほかの章のご感想も聞かせてくださいね!
『ふきのとう日誌』は完結ということですが、佐久田さんは、日常の何気ない話題を面白く読ませる天性の筆力があると常々思っています^^
また佐久田さんの日常もの、エッセイを楽しみにしています!