日々ログ

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』の漫画版を読みました。

アフタヌーン誌で連載されていて、全3巻で完結。

同名の原作小説は多くの賞を受賞し、実写ドラマ化もされているそうです。


最近、『降り積もれ孤独な死よ』という意味深なタイトルの新作ドラマの予告編をよく見るので興味をひかれ、原作の漫画を読んでみました。

そうしたら、ミステリ漫画が次々レコメンドされるようになり、そのなかに『medium 霊媒探偵城塚翡翠』のタイトルがあってですね。

あ、これ南ノさんが原作小説を読まれたと言っていた作品だ! と思い出し、試し読みして絵柄がきれいだったので、漫画版を読むことにしました。


『medium 霊媒探偵城塚翡翠』を最後まで読んだ感想は……

「うわ、だまされたー! くやしいー!!」(絶叫)

「〇〇と言っておきながら、〇〇ではないってどゆこと!? 詐欺師じゃない?」(オコ)

という感じでした。


そう言えば、ミステリってしばらく読んでいなかったので、こういうものだと忘れていました。

作者の手のひらの上で踊らされると言いますか、まんまとだまされるのを楽しむジャンルでしたね。


読み終えて、これ映像化するの難しかっただろうな、と思いました。

だって小説であれば、作者が読者に隠しておきたいことを語らないでおけますけど、映像は必然的に三人称になってしまうから、隠しておくのが難しいですよね。

犯行の場面を描いたら、役者さんの声でバレそうです。

その点、漫画はデフォルメ文化なので、読者に見せたくない情報を作者の都合で隠しておけます。

名探偵コナンでも、犯行の場面は性別不明の黒シルエットの人ですませていますね。



「霊媒探偵」と同じ手法で真っ先に思い出したのは、アガサ・クリスティーの名探偵ポワロシリーズの『アクロイド殺し』です。

三谷幸喜さんが日本を舞台にポワロを翻案した名探偵・勝呂武尊シリーズの『黒井戸殺し』では、原作の叙述トリックを見事に映像化していて、観ていて完ぺきにだまされてしまい、感動を覚えるほどでした。



「霊媒探偵」とタイトルがよく似ている『心霊探偵 八雲』シリーズがありますよね。

「心霊探偵」のほうは、主人公が死者の魂を見ることができる異能力を持つ、特殊設定ミステリなんですよ。

以前に「心霊探偵」のアニメ版を見たことがあったので、今回の「霊媒探偵」も同一ジャンルなのかと思って読み始めましたが、いや、まったく違っていましたね。

不思議なことは何もない、という意味では、中禅寺秋彦(京極堂)シリーズと同ジャンルと言えるかもしれないと思ったのでした。



2024/06/29 22:38

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