ああ、あれはね。毎日、占天省から、制服の単衣と一緒に、「今日はこれを着ろ」って、届けられるんだよ。俺はそれを黙って着ているわけ。……服の趣味は、あまり派手じゃなければ、結構、どうでもいいなあ。

いえ……。まあ、これが私の職務ですから、仕方がありません。

彪様も、お若い割には、いつも落ち着いた衣裳でいらっしゃいますが、あれはどうして?ご自分の、ご趣味なのですか?

ご、ごめん、なんだか余計なことを訊いちゃったみたいだね。

それはもちろんです。

ですから、なるべく華やかな衣装を着て、鏡を見てから、……満足して、いつものあの衣装に着替えたりするんです……。

へー、そうなんだ。女の人としては、やっぱり、かわいい服がいい?
見えないだけで、中に重ね着をしているんですよ。それに、あれは私の『制服』ですから。勤務が終わると、ほかの衣装を着たりするときも、実はあるんです。

扇様によると、昼間は結構暑い国もあるらしいんだけれど、『玉雲国』は、そんなに暑くないね。俺たちは、いつも何枚か重ね着をする衣服を着ている。

そういえば、お姫様は、いつも丈の長い『斎姫』の衣装、えーと……ワンピースっていうの?それだけど、一枚で寒くないの?

『天地界』は狭いからでしょうか、色々な国に行ったわりには、天候にそんなに悩まされなかった気がします。……これは、天人様を休ませる特別な島だからかもしれませんね。
本編である、扇様が主役の『玉雲国物語』シリーズでは、俺たちは、『天地界』中の国を旅しているけれど、旅の時に、何か印象深かったことって、ある?

私は暑いのが苦手なので、『天地界』にいてよかった、と思っているのですが。

でも、夜は、『天地界』もとても寒いのですよね。旅をしたときに、そう思いました。

そうだね。『人間界』には「四季」があるからね。

その点、『天地界』は、寒暖の差が、国ごとに違う、とかはあまりないんだよね。

梅雨ということで、今日はなんだか、肌寒いですね、彪様。

また、この『小部屋』で、すぐにお会いできることを祈って。もちろん、小説の方でも。……お待ちしています!

それでは、また。

2018/06/16 15:21

最後は必ず、幸せになれるお話を、おとどけしますので、どうか、お待ちくださいね。

それでは、ごきげんよう。

読者の皆様、今日は暗い話ですみません。過去と未来を示唆する話です。

でも。

うん、そうだね。


……なんだか、今日はしんみりしちゃったね。ごめんよ。

さて、帰ろうか、お姫様。

祈りましょう、『天帝』様に。

私たちの望みがかなうように。

そうできると、いいけどね。

彪様……。

そういってくださると、うれしいです。

私たち、これからも、仲間として、仲良く、ずっといっしょにいましょうね。

やっぱり、『術』の練丹かな、……それ以外の能がないみたいだよ。


ああ、でも。

お姫様や扇様、王音姐さんやナイトさんと話す機会が増えたのだけはうれしいよ。

今は結構、満足してる。毎日が、楽しいんだ。

申し訳ありません、余計なことを……。


で、では、王宮勤務になった今は、いかがですか?

幸いにして、俺には、『巫覡』という技術職があったからね、そこまではひどくなかった。

だけど、この話は、……よそう。

……まあ……。痛々しいお話です。

街での生活というのも、大変なことがたくさんあるのですね。

彪様も、ご苦労なさったのですか?

『賭け』自体はすごく他愛もないことなんだよ。

街の、同じくらいの年ごろの子が何人か集まって、街を見て、

「あそこの店に入っていったおじさんがどのくらいで出てくるか」とか、

「雨上がりの通りを通るあのおばあさんが、水たまりですっ転ぶかどうか」とか。


だけど、それを、お金を賭けてやるんだ。

街の子供には、お金に困っている子も結構いてね。この遊びが、生活費の足しになっていることも、あるんだ。


まあ、でも、こう言っちゃあなんだけど、それは、この国の先代の王時代の話で、王様が扇様になってからは、治安が抜群に良くなって、街の生活も豊かになったんだよ。

それは、俺が、休日に実際に街に出て、見ているから知っていることなんだけれど。


だけど、『賭け事』はすでに遊びの一部になっているからね、この慣習はなかなか消えなさそうだね。

『賭け事』?……それは、どのような『賭け』なのですか?

う、うん。


……じゃ、じゃあ、いうけど。例えば、『賭け事』とか……。

差支えなければ、教えて下さいませんか。
……言っても、いいのかなあ?お姫様にこんなこと……。
まあ、どんなことをなさって?

いわゆる、『友達』ってやつね。


うん。『友達』と話すときか、……何を話していたっけ??

う~ん、話すというよりは、遊んでいたのかな。

王宮でお仕事をなさっているからでは?


例えば、街で、同じ年頃の方とお話になるときは、楽しいこともあるのでは?

そういったことに焦点を当ててみてはいかがでしょう。

……う~ん……。『趣味』ねえ……。

月並みだけど、『術』の練丹、かなあ。仕事とかぶっちゃうけど。


俺は、例えば、扇様みたいに、「あれもこれもやってみよう」って性格じゃないんだよね。好奇心がないのかなあ?

彪様。今回は、彪様のご趣味ついての会話だそうです。

彪様はなにがお好きか、教えていただけますか。

と、いうわけで、今日の〆!

暎蓮様は結構、多趣味。そして、飲んだくれかも??


次回は、二人に、なんのお話をしてもらいましょうか。

期待しないで、お待ちください(←無責任??)!!

宜しくお願いします!!

読者の皆様、こんな作者で、すみません。力不足でしょうが、頑張らせますので、応援宜しくお願いします。


淳虎さんも、早く帰って、続きを書いてよ。……まったく……。

それでは、皆様、また!

はい。

読者の皆様。淳虎さんは、こんなことをして、遊んでばかりいるようですが、一応、今日もちゃんと、作品の続きを書くそうですよ。

完成を、お待ちいただけると幸いです。……それでは、またお会いしましょう。

ごきげんよう。


さ、参りましょうか、彪様。淳虎さんも、頑張ってください。

そんなことはいいから、小説を書いてよ、小説を。

……はああ。お姫様、帰ろう。

はい。今日はずいぶん長い会話になってしまいましたね。お二人とも、お疲れ様でした。

そ、そうなの?知らなかったよ。じゃあ、次に戦うときは、酒瓶を懐にっ……て。俺がやるのも、どうもね……。


ま、まあ、ともかく、お姫様の趣味の大体は、これでわかったでしょう、淳虎さん。

そろそろ、帰ってもいいかな?

あら、彪様はまだお若いからご存じないのですね。……多少酔っていた方が、『邪念』に打ち勝つ力がわくっていう説も、あるのですよ。お酒の力で、『聖気』が解放されるからかもしれませんね。
い、「飲酒」……。まあ、俺たち『巫覡』は、『天帝』様のために、自分でお酒を作ったり、儀式のために飲んだりしないといけないからね。わからなくもないけど。

そうですね……。これは、お仕事とかぶってしまうのですが。

いわゆる、「飲酒」です。

ああ、じゃあ、最後にもう一つだけ、趣味をあげるとしたら、なに?お姫様。
お二人とも、いいから、暎蓮様の話を。……ページ数がないので。
それは……感動です!今度、そのことを称えて差し上げないといけませんね。
いわゆる、人気作家の本も、読んでおかないと、世相がわからなくて、それがひいては、政治の乱れにつながるからだってさ。……王様になってからは、あの人なりに、努力しているんだよね。『陽天宮』内の図書室に、よくいるところを見るよ。
まあ、本当ですか?それは知りませんでした。
ああ、扇様の部屋にある本は、ほとんどが男性作家の本だしね。それと、宮廷音楽や舞楽、歴史、武術、戦術の指南書みたいなのばっかりだから、女の人には、見慣れないものばかりかもしれない。……でも、あの人、結構物語も読むんだよ。
絵本を読んだりするのが好きですね。私の知らないことがいっぱい、書いてあるんです。それが珍しくて。それと、扇賢様のお部屋にある書物を借りたりするときもあるのですが、殿方のお読みになる本は、難しくて。筆跡も、女性の私には、読みづらいんです。

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