インターミッション⓷ ラスト 27/*。
例の赤本の第1章より少し抜粋:P.28
人間が観念的な存在だというのは、世界喪失の経験こそが
「人間を観念的なものへと走らせる契機となるものだからである」。
*「」内はかってに改稿した。
しかし物質的な貧困や差別された体験を、よりラディカルに世界喪失の経験として
感受してしまう型の人間が存在する。
ラディカルに観念を疎外していくのは、こうした型の人間だといってよい。
たとえ同じ経験であっても、他の者たちよりも多く、それを苦痛と感受する精神が存在する。
この型の精神は、いつも、自分こそが世界で最も不幸な人間であると感じている。*ラディカルは[早急に/短絡的に/一足飛びに]の意味だろね。
*このタイプは[初心な/純情な/繊細な]プライドの高い気性の持ち主になる。
*簡単に言えば世間の風にあたっていない、鍛えられていない人間。(歳は関係ない)
全的に世界を喪失してしまった人間は、既に破滅を強いられた存在である。*既に破滅を宿命づけられたとの強迫観念に取り憑かれてしまう。
ただ彼には、緩やかな、窒息するような破滅か、
急激で劇的な破滅かの選択しか残されてはいない。
*これは乖離が原因で起こる強迫観念が見せる妄想。極端に過ぎる。
*ここですがるべき神があればいいんだけどね。
完全に世界を失ったものにとって、生の一瞬一瞬が世界喪失の追体験であり、
絶え間ない苦痛であり、受苦である。
*かって親和していると思われた世界観が失われてしまった。
*再構築が、奪還が、急ぎ求められてしまう。
彼は、世界をリアルなものと感じることができず、
苦痛を分厚い生の存在実感の中で現実的に受容することもできない。
*遊離が起こっているのだ。
世界は向こう側で、芝居の書き割りのように非現実に見える。*これは必要なプロセスなのだと自分はしたい。
*非現実であるのが[実相/正解/真実]なのだ。
*世界が馴染まない景色に変わってしまうことは目覚めにとって必要なプロセスになる。
*死への助走、その始まりの光景。
彼は世界の掟を内面化することできない。*世にあるルールが不公平で欺瞞的で搾取的で圧政だと思われるので了承できない。
*私が私であるために、誠実にありたいために、正直でいたいので。これエゴらの欲求です。
*ここでは自己だけのルール(道徳)と世間との付き合いでは適応せざるえないルールの
二本立てがあるのだと整理するしかない。
掟は彼と世界を、彼と人々を結びつける絆ではなく、
処罰の恐怖を言われなく煽り立てるだけの不可能な圧迫である。
*恐怖を梃子にしたものであるのは事実だ。圧倒的にほとんどがだ。
こうした種類の人間にとって、たとえ日常生活者の安定した平和な生活を
外見の上で所有しているように見えようとも、それが、緩やかに続く、絶え間ない
苦痛に満ちた破滅の過程に他ならないことは明瞭であろう。
*繰り返しになるけど、こうした種類の人間って[初心で/純情で/繊細で]セッカチな人のことを
指して言ってるんだろね。更に根拠のないプライドの持ち主で、やたら理屈をこねくり回すこと
だけは得意な人。本当の信仰を持ってはいない人。
そしてここからの脱出には、ただ急激な劇的な破滅の道を選ぶ以外ないのだ...。』*この結論は少し乱暴なような…。
*論者はシュプレヒコールの扇動者だったもんな〜、真面目過ぎる人だもんな〜。
*ある意味間違いではないか...。
*言葉を変えるならこれを「エゴに死ぬことを生存の目的にする以外に道はないのだ」としたい。
〈続く〉
PS. 当然にユダヤ人に読み替えて消化していく。これは可能だと思う。