櫟さんの「十二人の死にたい子どもたち」のレビュー読ませていただきました。
櫟さんは原作を読んでそのように感じられたのですね。
私は不登校支援の仕事をしたことがあるのですが、そこで出会った子どもたち…やはりいろんな事情を抱えていて…
そして「死にたい」と口にすることもあります。それは私は決して軽々しい言葉じゃないと受け止めていました。
「ずっとこの現実が続く絶望感」のようなものがそう言わせるのかなと…。簡単に口にしていい言葉じゃないですし、もっと本当に切羽詰まってる人からしたらそんなもん「死にたい」うちに入るか、という感じかもしれませんが、子どもの訴える「死にたい」は、やっと吐き出せた膿というか、怒りというか絶望というか悲しみというか優しさというか…。
子どもなりに引き受けて受け止めて頑張っていることもたくさんあって…。でももう全部投げ出して「死にたい」と思ってしまう。もうしんどい。
それが何かの弾みで本当になってしまうこともあるし、言うだけでほんの少しだけ救われる時もあるし…。
という私のなかの印象があるので、私は映画のネタバレであらすじとラストも読んだので、もしかしたら原作とは少し違うかもしれませんが、何の違和感もなく入ってきました。
でも原作はなかなかの……なのですね。
映画になって、演出や脚本や力のある若手の皆さんの熱演で、よさがグッと出てきた感じでしょうか。
桐乃さんが書いておられましたが、杉咲花さんがよかったと…。
杉咲花さんの演技で「?」と思ったことが私はないので、きっと説得力のある熱演をされているのだろうなぁと想像します。
そして橋本環奈さんもハマり役だったと…。
この作品は、原作よりも映画ですね。ますます見てみたくなりました。