書き込みありがとうございます。
「創作アンサー」とはありますが、結論を出すというよりは「意見を言ってみる」「議論してみる」ぐらいの気持ちで書き込んでおります。
ここで寄せられたお話から何か生み出せないかなーとは考えています。
座談会の議題だったりが積み重なっていって、何らかのタイミングで解消する座談会が開けたり、もしくは質問できる人と出会えたりしたら為になるかもしれないなー、と思って開設しています。

・男女で価値観は違う(リアリティの感じ方が違う)ので、自分が出せるリアリティを出そう
というのは確かにその通りなのですが、「じゃあBLを理解できない人は一生そのままその感情について考えないでおくべきなのだろうか」という疑問も同時に抱いてしまいます。
男女差での心の機微を理解ができるなら、それは創作だけでなく人生自体も楽しめるようになるとは思うんですよね。BLを(私自身は結構楽しめる方ではありますが)10割楽しめるなら、そっちのほうが楽しいし、それを創作できるなら更に楽しくなる……と思うんです。
もちろん理解が及ばないことや個人差、共感性というのは当然存在します。しかしそれは同性間であろうと普通にありますし、逆に男性BL作家や女性の男性向け作家なんかも存在します。なのでまずは「理解をしよう」と試みることが大事なのかとは思っています。
そして、現状それにとっかかる為の論理的な言語化・一般化はされてはいない……というのが私の印象ではありました。しかし一般化はできる分野だとは考えています。おそらく数パターン、多くて十数パターンの分類になるかとは思いますが、分類し理解することは可能だと思うんです。
なので「どういう感情を引き起こすのか」を言語化する試みというのは、日本のサブカルチャーとして財産になる気はします。

・女性向けの漫画や小説を読む
方法論としてはそれは確実に正しいと思います。
ただ熟達したこの分野の先人は必ずいるかと思いますので、そこで構築された知識があるのであればそちらを借りられるのが理想的です。
猫という生物の絵を描きたい、と思ったときに外に飛び出て闇雲に探すのも良いのですが、もしかしたら図書館には動物図鑑があるかもしれない……という話です。
もちろん実物を見るまで理解できないことは多々ありますが、まず猫がどんな物なのかを知ってからでも遅くはありませんし、もしかしたら図鑑だけで必要な点は理解できるかもしれません。
どんな分野であれ学ぼうとする時は、まず先人の知識を参照できる可能性がないかを探ってみるのは有益なことだと考えています。
ただここには一つ問題もあって、こちらも概要を漠然としか理解していない為、偉大な先生がいたとしても「何をどう聞いたらいいのか?」という問題も出てくるのかなー、とは感じています。

2017/09/20 13:28

・キャラクター関係に惹かれている
・バトル恋愛バトル⇔恋愛
・『友情』に置き換えてみたら分かりやすいのかも?
この辺の話は、凄く確信に近いところをついているような気がします。
おそらくは文化形成においてある一定の「文脈」があり、それを理解しやすいのが女性なのだとは思います。
そこで一般のスポーツ漫画などでは通常の物語目線と、BL目線を満たす展開がなされているのかな、と感じています。

そこを言語化・明確化することで、意図的に読者の心を掴める話が書けるようになるのかもしれません。
例えば「次の展開をどうしようか」となったときに、ブレーキとアクセルを使い分けられるようになると思うんですよね。「これは読者は求めていない」と踏めるブレーキがあれば、描きたい話を書きつつ評価される……というイメージです。

2017/09/20 14:10

鰹出汁とトマトを煮込んで砂糖・塩・醤油で味付け。
トマト出汁うどーん。うまーい!

2017/09/27 18:20

トマト出汁にな、味噌とニンニク、キャベツピーマンひき肉しめじを入れてグツグツと煮込む……美味い!

2017/09/27 23:06

おおっ! 女性読者の気持ちを知ろうにたくさんの書き込みがある!
ありがとうございます。
ここで反応もらえるとは思ってなかったのであんま見てなかったぜ……!

>セクハラになるのでは?
そーっすね……あまり突っ込みすぎるとそうなる気はしますね……。
そもそもそういう座談会を受けてくれる人がいるのか、というのもありますし、
midori64さんのおっしゃる通り「これが正解」ってのもないでしょうから、1読者の話だけを深く掘り下げるのは専門的すぎる。(僕自身としてはそういう座談会は超見てみたいが)
ある程度の汎用性をもたせたいことも考えると、男女間のすり合わせがいい感じの落とし所かもしれないっすね。


>無難なのはお互い異性キャラよりも同性キャラを細かく描くこと。別に異性の立場になって考える必要はないと思います。むしろリスク高いです。


異性の立場に立って考える行為にリスクがあるのは、相手の気持ちに対しての理解が浅いからだと思うんですよ。
相手の望むものと違うものを書いているから反感が持たれる。
じゃあ相手の望むものが分かっていて書ければ反感が持たれないことになりますね。

もちろん、作家の技量不足で理解はしても書けないパターンもありますが、
作家が「自分には書けない」と理解すれば今後書こうとも思わなくなりますから、この座談会はどちらに転んでもリスクダウンに繋がるものと思います。


>一番手堅く、かつ現実味のある方法は「女性向けの漫画や小説を読む」。

やってみたんですけどよくわかんなかったんすよね……。
これは僕に才能がないだけかもしれないけど、最初の入り口が閉まってるだけで、そこを開いてもらえばすっごい理解できるようになるかもしれない。

その最初の入り口は親切丁寧に説明してもらえれば開くかもしれない。
その場に座談会が繋がらないかなという狙いです。


>男性から見て理解不能なBLなどでも、実は両者のイニシアチブの争いだったり、どちらがどちらに惚れている、惚れさせていると言った攻防だったりする。

う、うおーー!!
こ、これです!! 僕が望んでいたのはこれ!!

そうか……!
BL(の一部)は、相手に惚れているって言ったら負けなバトルだったのか……!
そういう言われるとすごい納得感あるな……!!

・ライバル関係⇔三角関係

・悪役令嬢もの⇔ライバル視点での逆行、転生もの


この2つについてもちょっと詳しく聞いてみたいですね。


男のライバル関係は、僕もriceshower_306さんと同じく、「俺のほうがすげえ」って言いたいマウント関係だと理解しています。

これが女性の三角関係になると、対立者に対して「彼は私のほうが好きなのよ!」って言いたいマウント関係になるでいいのだろうか?

でも女性マンガの三角関係って、そういう直接的なバトルではないような気がするんですよね。

対立側はそういうポジションのような気はしますが、主人公は強く出れないことが多くて、でも彼氏キャラが主人公に好意を示すっていう、争わずして対立者に勝利を収めるパターンのような気がします。


いや、実は主人公はあえて強く意思表示をしないことで彼氏の好意を引き寄せるという、裏まで読んだ超絶マウントバトルとしてなら理解できるんですが、そんなドロドロしてる主人公って理解でいいのこれ……?



悪役令嬢はなんでライバル視点なんだろう?

男性向けの転生ものだとライバル視点の転生ものってないですよね。

女性向き作品ほどライバルキャラがパターン化してないからだろうか。



2017/09/28 00:34

>悪役令嬢


『悪役令嬢もの』はあまり読んだことがないのですが、男性向けでいうところの『魔王もの』みたいな感じなんですかね。権力があり出来ることも多い、だけど嫌われ者で、でも実は善人で、そしてそれゆえに、次第に理解者が増えていく……という構図でしょうか。

(『隠れたヒーロー』にたとえたほうが男心はくすぐられるかも?)


政治的に、そして恋愛的にのし上がっていくという方向で、ちょっと視点を変えたシンデレラストーリーなのかもしれませんね。


『落ちこぼれ(嫌われ者)による右肩上がりの成り上がりストーリー』という方向性だけ見れば、男性向け・女性向けの差は、外側のパッケージだけの問題だと取れるかもしれません。



>ライバル関係


男性の場合、キャラクター単体に興味を持つことが多くて、女性の場合は『キャラ同士の関係性』に強い意味を見いだしているような気もします。BLものでいえば、ライバル同士であったり、先輩と後輩、上司と部下、主人と従者などのシチュエーションで……。


男が、あるキャラの胸のサイズを気にしているとき、一方で女性は、「上司から誘ったのか部下から誘ったのか」で盛りあがっている、なんて考えたら面白いですね。


男性は結果を求めて女性は過程を楽しんでいる……

すごーく乱暴にいえば、男性は、相手の胸を触るか、触れないのか、触れるとしたらどんなものかと悩んでいて、女性のほうは結果はどうあれ、それぞれがどんな想いで相手に接しているのかに興奮する、とか?


BLものでは、だからこそ『Aさん×Bさん』なのか『Bさん×Aさん』なのかで揉めるという……このへん、男性にはあまりない感覚ですよね。どっちでもいいじゃん、って思ってしまいそう。

2017/09/28 06:33

アンサー内のアンサーは、深まった議論の中から座談会にすべきテーマが見える可能性もあるので趣旨的にOKかと思うのですが、どうなんですか滝口先生……!
ダメだったらすいません……! 勝手に続けさせていただきます……!

というか知りたかったことがどんどん知れて、ここが実質、僕の望む座談会みたいになっているな……!


>悪役令嬢は隠れたヒーロー物

う、うおおー!!
そういうことだったのかー!!
目から鱗だー!! 

魔王物の転生ものと言われてめっちゃ納得できましたよ!
悪役令嬢も魔王物も基本は一緒、読者が読んできた作品文脈に対してパッケージを変えただけであると。
なるほどなー!


>主人公があまりに自分の魅力や他者からの愛情に自覚的でそれを前提に動くと、「計算高い女」に見られるからです。

これも凄い納得だな……。
言われてみれば、男性ハーレム物の「おとなしめの正ヒロイン」もこのパターンのような気がする。
ライバルヒロインがガンガン恋愛攻撃を仕掛けてくるけど、主人公はそっちに揺らぎそうになるけど正ヒロイン好きなので一線は超えない。

ライバルはいわゆる負けヒロインと呼ばれるやつですが、たしかに男性目線から見ても負けヒロインに対して好感度は高い。
その負けヒロインが主役ですよ、って言われたら読んでみたくはなるもんな。

いや悪役令嬢ものに関してかなり見方変わりましたよ。
自分なりの悪役令嬢を書く、取っ掛かりはできたような気がします。


>「争わずして対立者に勝利を収める」というパターンは、むしろ少ないような。

すみません、これは僕が勉強不足ですね!
あんまり少女マンガを読んでないので、自分の中のふわっとしたイメージで語ってしまいました。

むしろさっき例を上げた、男性物のハーレム三角関係をイメージしてしまった気がするな……。


>ライバル関係のカップリング論争

カップリング論争は男にとっての強さ論争であると。
これは分かったような……分からないような……!

僕も強さ議論が大好きで、『ジョジョのスタンドバトル強さ議論』を脳内でよく開くのですが、その時に参考にするのって作中での描写やステータス表なんですけど、女性もそういう楽しみ方をしているのでしょうか?

例えば、Aのキャラは普段は強気に見えるが、Bのキャラは3巻の46ページで自分より強いキャラに対して怯まなかった描写があるので、AとBのキャラがカップリングしたらBxAになる。
みたいな楽しみ方をしているってことでいいんでしょうか?

しかし、強さ議論をする上で最強キャラが決まってるんですが(ハーベストは群像型として頭一つ抜き出たスタンドであるってのはみなさん納得であろう)、カップリング論争でもこいつが受けに回ることはない、みたいなキャラっているんですかね?

あっ、もしかしてそれがマイナーカプってやつなのか……?
ははぁん……? なんか納得できてたような気がするぞ……?

BLはバトルであり、カップリング論争は強さ議論論争である。
おれ、これからBLもの作品を読むときは、背景に『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』って効果音見えてきそうだな。

2017/09/29 09:30

議論はガンガンお願いしまーす。私はうどんうめぇしか言ってません。

隠れたヒーロー像は確かに納得です。
あくまでもそれまでの作品群の文脈による変遷(つまり女性創作の中で積み上げられた文化)によるガワの話で、男女ともに求められるお話の構造自体は本質的には変わらないのかもしれません。

受け攻めに関しては、どっちが勝つかという強さ論争というよりも「どのような面白い展開になるか」というシチュエーション論争ではないかと思っています。
例えば「ハーヴェスト(しげちー)が、もしF・F(フー・ファイターズ)と戦ったらどうなるか?」を議論したとき、「血管注入は無駄なのでは」「微生物としてしげちー本体が狙われるのでは?」「知能戦になったらFF優勢か?」「微生物に頭の良さで負けるしげちーとは……」みたいな話になって、「勝敗はどうでもいいが、展開が楽しいのでは?」というところが基点になるのかなとは思います。

2017/09/29 10:51

>悪役令嬢


悪役令嬢ものって、自分の知るかぎり、人生やりなおし系なんですよね。

地球から転生、あるいは前世で悪役令嬢の役割を終えて死んでいて、小説で描かれるのは転生後あるいはリトライ時からスタート。

前回の経験を生かして、本来のヒロインを出し抜いて自分が幸せになる……という流れと認識しています。

この図式は、いわゆる「ループ物」と同じで、転生前にプレイした乙女ゲーの展開の記憶とか、死ぬ前の前世の記憶を利用して、今回は有利に運ぼうという、広義の知識・知略チートかと思います。

勝利条件は、意中の人とゴールする、もしくは、自分を不幸にした人物への復讐、もしくは両方なケース、と聞き及んでいます。

くあどりがさんのおっしゃるとおり、もともとヒールゆえのアクティブさや、復讐アクションなどの痛快さが人気要素になっている気がします。


これらの情報を得たのは半年以上前ですので、後に発生した派生形までは把握していないので、ざっくりとした話ですが。


結局、男性主人公の異世界転生と大きな目的はだいたいおなじなんだなあと。

2017/09/29 11:59

たしかに悪役令嬢を書いてる女性作家さんから見て、男性の書く悪役令嬢物は復讐要素がメインで恋愛要素が少ない……というような話は見たことがあります。
悪役令嬢というものは題材・文脈(例えば「魔法少女」と言ったらフリフリの衣装にステッキを持つキャラクターのような)があるだけで、その実本質は男女共に求められている面白さという内容に大差はないのかもしれませんね。

2017/10/01 10:33

興味→共感→コアユーザーファン の話

ツイッターでフォローされるような状態は「興味を持たれた状態」。
この状態で商品を販売しようとしても、ユーザーは買わない。
「興味」から「共感」を経て、「コアユーザーファン」になってもらう必要がある。
某社では共感の為にメールマガジンを用いている。
興味状態のフォロワーにメールマガジンへの誘導アドレスを張り、メールマガジンにて日々共感をさせることが必要。
その結果、コアユーザーファンの獲得に繋がる。
「題材」について考える。
いわゆる「ツイッター大喜利」とも呼ばれるような、「旬の話題にボケを重ねる行為」。
これはそのまま、「題材の面白さ」を作る能力に繋がると思われる。

たとえば横浜駅SFが有名なところで、これを大喜利形式に直すなら
「こんな横浜駅は嫌だ→1000年経っても改築工事が終わっていない」
みたいな感じだろうか……。

そしてそれを描き上げる完遂力。
横浜駅SFは自己増殖する横浜駅という題材をSFの方面から書き上げた怪作だ。
それを面白く描き上げる力は当然重要なのだけれども、完遂力は「とにかく書く」ことで向上はするが、「大喜利力」は別次元の力が必要なのではないかと思う。

両方鍛えることが、「話題になる作品」を書く力なのではないだろうか……。

2017/10/05 00:11

イナダなる魚を渡されたのでいろいろ調べつつ調理。
――出世魚。ハマチやブリとなる。つまりブリ。騙された。
というわけでイナダのお刺身を作る。
多いのでそれを調理。そばつゆ、細かく刻んだネギ、ショウガ、少量のごま油を入れて混ぜ合わせ、最後に白ごまをパラパラ。めっちゃうまい。なにこれ……なんだろう。
さらに余ったので大根と煮込む。ぶり大根である。おいしー!

2017/10/11 20:35

takigutir

2017/10/20 16:15

書影が出たよワーイ

2017/10/20 16:24

友人が言っていた「タイトルと俳句の親和性」について。

タイトルを俳句のように付けると良い、という話があり、たしかにそうだと感覚的に共感をしたのでそれを分解してみる。
最近はテレビでもゴールデンタイムに俳句の講評などが行われてそこそこ知識がある人も増えた印象。
俳句とは五七五調の季語のあるもの、というルールで詠われる定型詩だ。

五-七句が日本語として音読リズムが良いというのは有名なので、タイトルに「リズム」という要素が必要ということであるとは思う。
また、季語はすなわち現代でいうところの「パワーワード」だろう。これでどういう季節=ジャンルかが示唆されるとも言える。

更に踏み込んで考える。
俳句の講評でよく言われることに、「曖昧な表現はNG」「具体的な音や情景が想像ができるものがよい」という物がある。
これはつまり「具体的に何が起こるか想像できる」という点があるだろう。
そのタイトルを読んだだけで、「ああこんな話なのかな」と情景が浮かぶのが強いタイトルだと思われる。
逆にぼんやりとした表現――「きらめく」とか「彩り」とか――はあまり良くないと言える。「すーぱーすごい面白ストーリー!」なんてタイトル、誰も読もうと思わないですよね。

私は俳句に対して門外漢なのでこれ以上言えることはないが、つまり俳人=スーパーコピーライター……の資質があるのではないだろうか?

2017/10/22 10:34

・世相を見る必要はあるのか。
以前からいろいろな創作物の批評を見るに、作品は「世相を反映しているから当たった」というような言説が見られます。
果たしてこれは正しいのでしょうか?

たとえば「ズートピアは出る杭を打つ、無能が天才を殺す世相。トランプ政権やイギリスのEU離脱といった世相を示唆している」「ハンターハンターはAKB総選挙でハンター協会選挙、異世界転生で暗黒世界と次々世相を反映している」というみたいな言説ですね。
正直言うとこれは「後出しのこじつけではないか?」とも思う反面、もしも本当に世相を反映させているのだとしたら、その技巧を習得したいわけでもあります。

もし真実だと仮定した場合、どのようなアプローチで分析を進めればいいのか?
また、そのアプローチからみた現在の世相とは?
……のようなご意見をいろいろ聞いてみたいです。
>世相を見る必要はあるのか

このテーマに対する返答は創作アンサーでいいのかな?
まあここに書いちゃうぜ!

・どのようなアプローチで進めればいいか

おれの結論としては、「もうたきぐち先生やってね?」ってところですね。
これ、なろうの流行サーチと一緒だと思うんスよ。

まず世相いうてますけど、ようはこれ流行りだと思うんスよ。

・ハンターハンター

ハンターハンターで総選挙をやったのは、AKBで総選挙をやって、選挙が楽しいものってイメージが大衆に与えられたからじゃないかなと。

冨樫先生が幽遊白書のページの合間で言ってましたね。
パクるときは元ネタがバレないところからにしましょうと。
なので冨樫先生は、何かのアイディアを考える時は、別のネタから発想していると思われます。
そのネタを、パクリだとわからないように自分の世界に落とし込んで、エンタメ作品に仕上げているのだと思います。

んでこれ、なろうの流行サーチと一緒じゃねって話ですね。
他の作品を見て、共通事項を抜き出して、なぜそれが受けたのかを考えて、自分ならどう作品に落とし込むかを考える。

世相サーチは、
今の世界を見て、話題になってる要素を見つけて、なぜそれが受けたのかを考えて、自分なら作品にどう落とし込むかを考える。

ってことなんじゃないかと。
要は、冨樫先生は最新の要素でブレストをやってるんだと思いますね。

・ズートピア

ディズニーはまたちょっと違う気がするんだよなあ。
あれ多人数で作ってますからねえ。

あれは売るためってより、シナリオライターのエゴだと思いますね。
ありきたりの話をやってもつまらないんで、そこに自分の感性に通じる、鋭いものを乗せているのかな~と。

お話を書く時って、一部部分でもいいから自分で肯定できるストーリーじゃないと筆のらないじゃないですか。その当たりなんじゃないかなって思うんスよねえ。
売るために世相を反映してるってより、お話を書く人のエゴを大衆に受けいられるようにマイルドにしたらウケたってパターンなんじゃねえかな。
君の名はもそうでしたね。新海監督のエゴを極限まで薄めたら大流行しましたね。

あってるかどうかはわかりませんが、僕の世相に関する認識はこんな感じですね。

2017/10/23 17:40

>世相


エンターテイメントの作品において、「ネガティブな世相を反映させ、それに打ち勝つ物語をつくる」のは、成功しやすい手法のひとつだと言えるのではないでしょうか。


たとえば、今の日本を少し長めのスパンで見渡したとき、「3.11以降」という時代の流れは間違いなくあるはずです。

創作物の中にしろ、たとえば「自分たちの街があるとき突然壊滅してしまう」という場面に出くわしたならば、「3.11」を想起せずにはいられないのが今の日本人だと思います。


(※以下、各作品のネタバレを含みますので、これから楽しもうとされている方はスルーしてください)


『君の名は。』も『シン・ゴジラ』も、こうした世相を反映させたからヒットした、という向きはあるかと思います。


隕石によって滅んだはずの町を、好きになった女の子を助けたいという若い情動で救ってしまった『君の名は。』。

冒頭、未知の災害に遭遇した名もない日本人たちのシーンから始まり、最後には、いかにも日本人らしい対応で国難を乗り越えた『シン・ゴジラ』。


どちらも、本来は抗いようのない大きな力に打ち勝つ物語でした。


世相を、「ある文化において多くの人が持つ共通認識」と換言するとしたら、世相を反映することで、より簡単に(というと語弊がありますが)、より多くの、そしてより強い共感を生むことができる、のかもしれません。


HUNTER×HUNTERの選挙編を考えてみると、「人気取りに終始する選挙活動」や、「実力の伴わない理想論者」などを風刺しつつ、それらの「世相」を、仲間を想い合う主人公サイドが打ち破る――という図式にカタルシスが生まれた、とも読めます。



他方で、

>エゴを極限まで薄めたら大流行

というのもまた真実だと思います。


古い作品を引き合いに出すなら、スタジオジブリの『平成狸合戦ぽんぽこ』では、「ニュータウン建設と自然破壊」という世相をあまりに直截的に描きすぎたため、また、最後には、観客が感情移入して見ていた狸サイドが、(したたかに生き残ってはいるとしても)敗北してしまうという展開があまりに生々しすぎて、エンターテイメントとしてはすっきりと楽しめない造りになっていたようにも感じます。

もちろん、このテーマに真っ向から向き合った作品としては十二分に高い価値があるのでしょうけれど。


翻って、いくら「3.11以降」の日本だからといって、その復興の様子をありのまま描いたのでは、エンターテイメントとして接するにはやはり重すぎる気がしますしね。そうしてしまうと、もう、「登場人物のストーリー」というラインを飛び越えて、「現実を生きる私たちのストーリー」に近づき過ぎてしまう、と言いますか。


……まあ、『君の名は。』の場合は、恋愛こそが主軸であって、隕石はギミックに過ぎなかったのかもしれませんが――それでも、あの出来事に意味を見い出してしまうのが、現代の世相に生きる私たちだ、だからこそ長く太いヒットになったのだ――なんて、後づけをしてみるのも楽しいです。


ともあれ、「多くの人が息苦しいと感じている世相を作品に反映させ、しかもそれも直截的すぎずに描き、最後にはその閉塞感を打ち破るストーリー」は、エンターテイメントにおけるひとつの王道になり得る(なり得ている)のかもしれないな、と思った次第でした。

2017/10/23 19:45

なるほど……。

構造的に見て分解をしていくと、世相というのは共感が重要なのかもしれませんね。
加圧ストレスに対しての共感のフックとして使うというか。

隕石やゴジラという災害にリアリティを持てるのは、東日本大震災を経験した現代の我々だからこそ、という話ですね。
世相から受けるストレスを擬似的に開放することで、「ウケる」……とまで解釈するとちょっと恣意的過ぎるかもしれませんが、共感という点で世相が重要ということなのかもしれません。

そう考えると世相はつまり、何かの事件(震災、トランプ政権、EU離脱、そうでなくても昨今のクリエイター事情だとか囲碁のAIが人類の棋譜を無意味と断じた出来事だとか、つまりなんでも良いきっかけ)があればそれをフックとして用いる……ということが重要なのかもしれません。
もちろんそれが生々しくなりすぎないような「フィクションのオブラートに包む」という作業は必要なのだと思いますが。

2017/10/23 23:39

プロフィール

滝口流です。滝口、たきぐち等という名前で活動している事もあります。
Twitter @TakigutiR

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