今回の一件、しおむすびさんは不慮の事故に巻き込まれたようなもので、なにも悪くないです。
これは決して、しおむすびさんを贔屓したり擁護するためではなく、ただ純粋に、第三者の意見としてはっきり宣言できます。
大丈夫です。
しおむすびさんはなにも悪いことはされていませんし、責任を感じる必要などありません。結果として、しおむすびさんがそんなふうに気に病んでしまわれることは、部外者であるわたしから見ても容易に想像がつきました。そこに配慮がなされなかったことを残念に思い、思わず先ほどの文章を書いてしまいました。
きっかけを作ったのは、しおむすびさんではないと思います。それ以前から火種はくすぶっていたように、わたしは感じておりました。
わたしは未村さんの書かれるお話が好きですし、お手紙も何度か送らせていただきました。
南ノさまは、直接お話しをさせていただく機会はこれまでにありませんでしたが、じつはこっそり作品を拝読しておりましたし、ほかの方へのお手紙やお返事を拝見して、とても思慮深く、思いやりのあるすてきな方だなと思っておりました。
このお二方は、拝察するに、それぞれの道のプロフェッショナルでいらっしゃるのだと思います。プロとしての矜持をお持ちで、それぞれに譲れない一線がおありなのだと。
前述のとおり、わたしは未村さんが好きですが、今回の一件で、南ノさまがご気分を害されたのは仕方のないことだと思います。
お二方のあいだのことは、わたしなどにはもちろんわかりかねますが、客観的に見ていて、おそらくは無償の善意からコラボに参加されたのであろう南ノさまに対するリスペクトが、コラボ作品の最後の1ページの後半からは、残念ながらあまり感じられませんでした。
ご自分の意図することとは異なる意見を書き込まれたことに驚かれたのであろう未村さんのお気持ちもお察ししますが、お相手は、あくまでも、ご自分からお声をかけてお招きされたゲストなのです。
ゲストに花を持たせるのはホストの大事な役目。しかも、観客(読者)のまえなのですから、ゲストを蔑ろにするのはやってはいけないこと。
あの1ページ後半のやりとりを拝見して、正直あまり愉快な気持ちではありませんでした。なにか違和感といいますか。そう感じたのはわたしだけでしょうか。ですが、関係のない第三者のわたしがそう感じたくらいですから、おそらく南ノさまご本人は、それ以上のお気持ちだったのではないかと拝察します。あのページでの南ノさまのご対応は、とてもおとなだなと感じました。
わたしなどがこんなことをいうのはおこがましいと重々承知のうえですが、未村さんは、その場で飲み下せないことがおありなら、ほかの場を設けて、そちらで直接ご本人におっしゃるべきだったと思います。
ですから、しおむすびさんはただ巻き込まれただけで、責任をお感じになる必要はありません。
南ノさまご本人も、しおむすびさんに対してなにか思うところがある、ということはおそらくないのでは、と勝手ながら拝察しております。
しおむすびさんがお書きになったお手紙を読ませていただきましたが、お二方へのリスペクトにあふれていましたし、南ノさまご本人を存じあげないのにこんなことをいうのは差し出がましいことと承知しておりますが、南ノさまはとても理知的な方だとお見受けします。しおむすびさんのお手紙をそのまま純粋に受けとめてくださる方ではないかと思うのです。
しおむすびさんはなにも悪くないです。
それだけはどうしてもお伝えしたいですし、ことばどおりに受けとめていただけましたら幸いです。