木工家具
昨年7月頃に現在の住居に引っ越してから、ずっとレンタルのダイニングテーブルを使っていました。
最近は、家具・家電のレンタル(サブスク)が充実しているので、買おうかどうか迷った時など、実際に使ってから決めることができるので、便利な時代になったものです。
それで、レンタルしたものとほぼ同じモデルのテーブルを注文して、レンタル品は返却したのですが……。

注文したテーブルが届くまで、この状態で約2週間ほど暮らすことに。
いやー、イスしかないダイニングって、シュールですね。
このイスは、引っ越して真っ先に夫が購入したこだわりの品です。
そしてついに、新しいテーブルが届きました。

イスだけの生活があまりに不便だったので、ふつうにイスに座ってテーブルでごはんが食べられるというのは良いものだなぁとしみじみ思いました。
注文した夫の話によると、この無垢材のテーブルは国内の家具工房で作られたものだそうです。
受注生産で、注文が入ってから作るのだとか。
今どき珍しいですよね。
だいぶ前の話ですが、読書会の先輩が「木工家具職人に、俺はなる!」と突然言い出し、会社を辞めて、昔ながらの工房に弟子入りした出来事がありました。
当然のことながら、先輩の奥さんは大反対。
お子さんもまだ小さかったですし、奥さんのお気持ちも分からないではないです。
最後にお会いした時の、べろべろに酔っ払って号泣していた先輩の姿を、今でも鮮明に覚えています。
あのときは、ひたすらイスをみがいていると言っていたような。
イスというのは、「イス沼」というスラングがあるほど奥が深い、ファンが多い世界なので、イスを磨くというのも大事な職人のお仕事です。
(うちの夫もいつの間にか『Yチェアの秘密』なる本を読んでいるし、イス沼に片足突っ込もうとしているかも……)
その後、やはりと言いますか、先輩は離婚してしまったのでした。
自分の夢を追いかけるって難しいものですね。
職人さんがひとつひとつ手作りした木工家具を見ると、先輩は元気にやっているかな、と思い出したりします。