ドリームキャッチャー3
8/6に見た夢
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一人称視点(視点人物はわたし)
視覚障害者の男性(三十代後半~四十代くらい)が銀行に来ている。
わたしは男性の介助役として、一緒に銀行に付き添っていた。
男性は自宅のリフォームのため住宅ローンを借りたいとのこと。
あらかじめ用意しておいた申込書を男性が差し出すと、銀行の担当者は「点字は読めないから普通の文書で出すように」と言って受け取りを拒否する。
担当者から、特定増改築の要件を満たす書類の手引き書(書き方見本)を渡される。
辞書のように分厚い紙の束をパラパラめくってみるが、当然ながら、点字ではないので男性は読むことができない。
付添人のわたしは「これをどう読めと?」と内心で思うが、口出しする立場ではないので、黙って見ている。
所得税の特別控除の対象とするには、どうしても特定増改築の要件を満たさないといけない。
他人の名義ではなく、男性が自分の名義で住宅ローンを借りる必要がある。
点字の申込書を拒絶され、読めない分厚い書類を渡された男性は、今回は出直すことにした。
帰りぎわ、男性から次回の付き添い日を頼まれる。
男性は8月第2週の金曜日を希望する。
その日は父の歯科の予約日だったことを思い出し、わたしは「次の週にずらしてもらえたら」と話していたところで暗転。
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【考察】
目覚めてから思ったのは、点字の文書を健常者が読めず、普通の文書を視覚障害者が読めない状況で、どうやってお互いに文書契約を結ぶのだろうか、ということだった。
え、詰みでは……?
夢に出てきた視覚障害者の男性は、見おぼえのない人物だった。
わたしが小学生の頃、視覚障害のある友人がいたが、女の子だったので、夢のなかの人物とは別人である。
その子は視覚支援学校、わたしは普通校に通っていたが、たまたま通学のときの公共交通機関が一緒だったので、仲良くなったのだった。
それにしても「特定増改築」とは夢のなかなのに妙に現実的である。
ここ数年、周りで注文住宅を新築したという人が多いし、わが家も中古マンションのリフォームをしたし、住宅ローンを借りれるかどうかは身近で盛り上がる話題だ。
つい最近でも、中古住宅を買うことに決めたという話や、実家のリフォームをするという話を聞いたばかりである。
その実家リフォームの話では、聞いたところによると、両親が銀行から融資を断られたため、息子くんが住宅ローンを借りたということだった。
え、住宅が親の名義だったら、息子くん、住宅ローン減税の対象外となるんじゃない?
息子くんにとってメリットがないのでは?
所得税控除の恩恵は受けられないとしても、いずれ息子くんが相続することで話がついているならいいのでは?
などと、仲間うちで喧々諤々の盛り上がりとなったのだった。
そういう記憶の断片が思いがけないかたちでつなぎ合わさって、夢にあらわれていることがよく分かる夢。