日々ログ

成瀬川さんへ

成瀬川さん、こんにちは!

シガー・ロスの全アルバムを聴いてくださったなんて、感激です!!

これから、成瀬川さんの執筆作業に役立つかもとお聞きして、うれしい気持ちでいっぱいです(落涙)

今年はなんと、5年ぶりとなるシガー・ロスの来日公演が8月にあるのです。

ああ、チケットがとれたらいいなぁ……。


おお、成瀬川さんはブルガーコフもお読みだったのですね!

以前、ソルジェニーツィンもお読みだとお聞きしましたし、成瀬川さんはソビエト時代の作家を読みこんでおられますね。


わたしの活動報告もお読みくださり、どうもありがとうございます!

そうなんです、≪Мастер и Маргарита≫を読んでいるところです。

今格闘しているのは27章なので、ネタバレ厳禁でお願いします^^

『犬の心臓』と『運命の卵』はわたしも読みましたよ。

これらは昨年の読書会で課題図書になってですね(ウクライナ出身の作家ということで)、みんなと一緒に翻訳本で読みました。

『犬の心臓』と『運命の卵』はともに、ロシア革命や新しい政権に対する風刺が強烈すぎるので、「どうしてこんなものを書いているブルガーコフが逮捕されないでいられたのだろう? 同時代の作家は命を落としているのに……」と、読書会では話題になりました。

その疑問は、ロシア国内でも長年議論されている謎のひとつで、スターリン自身がブルガーコフの作品をこっそり読んでいて、好きだったから、彼だけは殺さないでおいたのだ、という嘘みたいな説が有力と言われています。


『犬の心臓』では、保護犬シャーリクが手術によって人間化し、モスクワ公共事業局動物処理課の課長シャリコフになり、かつての同胞(保護犬たち)を虐殺するようになります。


この手術の期間が12/24から1/6まで。シャーリクが変容するのは1/7。つまり、西方教会と東方教会のクリスマスの期間に手術が行われているので、シャリコフ誕生はイエスの降誕のアナロジーであり、なおかつ意味の逆転と言えるだろうと思います。


シャーリクからシャリコフへの変化は、「目覚めた」プロレタリアートになること、つまりロシア革命の寓話であるという解釈が一般的です。

そしてシャリコフが自分の利益だけを求める醜さ、かつての同胞を殺す悪逆さは、革命後の1930年代の大虐殺を予言したものだと言われていて、たしかにそうかも、と説得力がある説です。


犬のシャーリクは保護してくれた教授に対して「神さま」と呼びかけていますね。

しかし、神ならぬ人間が創造の御業を行おうとした結果、シャリコフという悪魔のような生きものが生まれてしまいました。このことは、革命とボリシェヴィズム(統一された思想によって理想的な新しい人間が生まれるという壮大な社会実験)に対する、ものすごい諷刺だなぁと思うところです。



話変わって、ラング/パロール、シニフィアン/シニフィエ、成瀬川さんのおかげで、久しぶりにこの単語を目にしました。

自分の読書ブログを振り返ってみると、『モードの体系』を読んだよと2007年に書いている(このブログは2代目なので、リンク先の記事は2010年掲載)のを見て、そうだこういう話だったなぁと改めて読み直したりしたのでした。

成瀬川さん、いつも刺激を与えてくださり、どうもありがとうございます!


2023/02/04 22:36

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プロフィール

ロシア文学が大好きです。 2012年2月からロシア語を勉強しています。

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