ドンバスの住民がロシアへ避難
"Детям страшно": жители Донбасса бегут в Россию:
(18:30 21.02.2022, РИА Новости)より抄訳
「子供たちは怖がっている」:ドンバスの住民がロシアへ逃げる
ドンバスの状況が悪化したため、DPRとLPRの当局は、ロシアへの女性、子供、高齢者の一時的な避難を開始した。
ドンバスで砲撃が再開された時、彼らは全てを捨てて去らねばならなかった。「2014年から2015年にかけては地下室に座っていたが、今はもう心が耐えられない…」と、避難を決意した人々は言った。
「子供たちは怖がっています。私は子供たちにすべてを伝えたくはありませんが、彼らは自身の目で多くのことを見ています」とドンバスの住民はため息をつく。
難民を最初に受け入れたのはロストフ地方である。ここに一時的な宿泊所が配備され、すばやく国境を越えるための条件が整えられた。
月曜日の朝までに、6万人以上が国境を越えてロシアへきた。8000人がロストフ地方を離れ、近隣の地方に移っていった。
避難民を乗せた列車はボロネジ、クルスク、ヴォルゴグラード、ニジニ・ノヴゴロド、サラトフ、モスクワ、ウリヤノフスクの各地域へ向かった。
ロシアの43の地域で、ドンバスからの避難民を受け入れる準備ができていると述べている。
ロシアに親戚がいる人々は彼らのもとへ行く。また、仮設住宅に滞在している人々もいる。
4万2千人を収容できる約400の仮設宿泊所が難民のために用意された。さらに149カ所、5万4千人分が確保されている。
ロシア大統領は、ドンバスから到着するすべての人に一人当たり1万ルーブルを支払うよう指示した。
難民には必要な組織的および法的支援が提供される。人々を安心させるためにすべてが行われてきた。
ロシアに留まるかどうかは、自国の状況次第という人も多い。
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【覚え書】
Донбасс(ドンバス)は、ウクライナのドネツクとルハーンシク地域とロシアのロストフ地域の西部が含まれる。ウクライナの石炭産業の大きな中心地(ドネツク石炭盆地およびドネツク経済地域)である。
2014年春、ウクライナ南東部の武力紛争の最中に、国際的に承認されていないドネツクとルハーンシクの自称人民共和国が独立を宣言した。
Донецкая Народная Республика(ドネツク人民共和国)
略称 DPR(英), ДНР(露)
Луганская Народная Республика(ルガンスク人民共和国)
略称 LPR(英), ЛНР(露)
【所感】
РИА Новостиの2月19日の報道によれば、ドンバスでウクライナ軍による砲撃が増しているそうです。DPRおよびLPRと、ウクライナの治安部隊との間で大規模な戦闘に発展するかは分かりませんが、何が起こってもおかしくない状況です。
2月21日の報道では、すでに6万人以上のロシア系住民たち、特に女性や子供、高齢者がロシア側へ避難したとのこと。どうか逃げられるなら逃げてほしい。砲撃に巻き込まれて命を落とす一般市民が少なくなることを願います。