「ゴルトベルク変奏曲」聴き比べ
J.S.バッハの「ゴルトベルク変奏曲」BWV988は、二弾鍵盤のチェンバロのために作曲された楽曲だけれど、さまざまな楽器で演奏されている。
わたしが聞き馴染みあるのはチェンバロ演奏で、グスタフ・レオンハルトのアルバムを持っている。
Goldberg Variations, BWV988 : Variation 30 - Gustav Leonhardt
しかし、「ゴルドベルク変奏曲」と言えば、グレン・グールドによるピアノ演奏のイメージが強いだろう。
Goldberg Variations, BWV988 : Variation 30 - Glenn Gould
グールドの演奏は、レオンハルトと比べると、よりシャープでテンポが速い。
意外な楽器では、ヴィオラ・ダ・ガンバのアンサンブル、フレットワークによる演奏がとてもおすすめ。
Goldberg Variations, BWV988 : Variation 30 - Fretwork
2011年録音のアルバムで、彩り豊かな音色と息の合った美しい演奏が素晴らしい。
チェンバロとピアノは鍵盤楽器という点で似ているが、音を出す仕組みが違うため、音色は全く異なる。
ピアノは弦を叩いて音を出す打楽器。
チェンバロは弦を弾いて音を出す撥弦楽器なので、実は箏や三味線と同じ仲間。
ちなみにオルガンはパイプに風を送って音を出す管楽器なので、リコーダーやフルート、トランペットと同じ仲間。
「ゴルドベルク変奏曲」は本来はチェンバロのための曲だから、音色の似ている箏で演奏するのも意外と合うのでは、と思う。