"The Sustainable Development Goals"講義ノート

Week 1:A history of sustainable development

A history of sustainable development

(Katherine Richardson教授の講義要点)


宇宙から見た地球の写真は、地球の資源が無限ではないことを視覚的に証明している。

国連の193の加盟国が「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択した。

資源が有限であることを示す証拠が得られてから、それが政治の場で認められるまでに長い隔たりがあるのは、何かが限られていることを認めたら、その何かをどのように共有するかを検討し始めなければならないからかもしれない。

持続可能な開発目標(SDGs)は、2030アジェンダの一部である。

SDGsは、地球の資源をどのように分かち合うかについてのビジョンと言える。


2030アジェンダ、1987年に環境と開発に関する世界委員会が出した「ブルントラント報告書」によって導入された持続可能な開発に関する理解をさらに発展させたものだ。

ノルウェーの元首相グロ・ハーレム・ブラントラントにちなんで「ブルントラント報告書」と呼ばれる報告書は、「Our Common Future」(我ら共有の未来)というタイトルで書籍化された。ブルントラント報告書は、2つの重要な点を指摘している。

第一に、世代間公平の重要性を強調した。今日の私たちの資源利用を通じて、将来の世代の潜在的な生活水準を低下させてはならない、という主張である。

第二に、持続可能な開発には、経済の持続可能性に加えて、環境と社会の持続可能性も考慮する必要があると主張した。


しかし、ブルントラント報告書の時点では、環境と社会の持続可能性とは何を意味するのか定義することはできなかった。

この30年間で、私たちはこの2つの持続可能性を理解することができるようになった。

要するに、環境の持続可能性とは、人間の資源に対する需要を世界的な資源供給量の範囲内に収め、維持することを意味する。そして、社会的な持続可能性は、基本的な人権が尊重されることを要求している。




専門家インタビュー

Mogens Lykketoft(モーエンス・リュッケトフト)

SDGsが採択されたときの国連総会で議長を務めた。デンマークの元外務大臣で国会議員。


Q:SDGsや2030アジェンダに何か特別なものはあるのか? 国連の歴史の中で、合意に到達するまでのプロセスに何か違うとことはあるのか?


A:私たちは極度の貧困との闘いを続けるだけではいけない。私たちは、地球資源の制限やより公平な分配にもっともっと大きな関心を払わなければいけない。社会的、経済的、環境的な持続可能性についてである。それが、実は「持続可能な開発のための17の目標」なのだ。

2030アジェンダは、193カ国の政府の努力によって採択されたものだが、少なくとも800万人以上の人々がこの準備に参加した。革命的とさえ言える、グローバルなアジェンダである。


Q:多くの企業がSDGsに注目していることはとても良いニュースだが、17もの項目は多すぎて対応できないと言っているのが現状だ。


A:目標13の気候変動は、最も緊急性の高いものだと認識する必要がある。なぜなら、気候に関する開発を本当に変え、地球温暖化を本当に制限しなければ、残っている他の課題のために資源を動員することができないからだ。

なぜなら、地球温暖化は、巨大な強制移住や新たな紛争を生み出し、多くの資源がアジェンダ全体から吸い取られてしまうからだ。だからこそ、気候に関する行動が急務なのである。そうすることで、このアジェンダの他の多くの問題についても進展させることができるようになるだろう。


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【所感】

it emphasized the importance of intergenerational equity

the report argued that we must not, through our resource use, today, lower potential living standards of future generations.


生命と健康に関する将来世代の権利(=将来世代に対する私たちの義務)は分配的正義の問題と言える。

将来世代に資源を使う権利があるならば、なぜ私たち現在世代は資源を保全しないのだろうか。


私たちは自分の子供の世代や孫の世代に対する義務を負っているが、10世代後、20世代後、100世代後の子孫に対する義務まで負っているわけではない、と考える人々もいる。

しかし、私たちが近未来の世代のために資源を保全する義務を負っているとすれば、近未来の世代は、(私たちから見て)遠い将来の世代の権利を尊重するために、後代のための資源を保全する義務を負っている。

要するに、世代間倫理(私たちは将来世代に対して責任を負っている)を前提としたうえで、持続可能性に関する議論があると言える。


2022/04/14 19:30

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