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「愛情の記憶」　９話　距離

８話＆９話　イメージイラスト「Your hands are warm, so as your heart」

（本イラスト は９話のネタバレをしかねないので、読後にご覧いただくことをオススメします）

＜９話について＞

愛情の記憶、９話「距離」はいかがでしたでしょうか。

パトリックは我慢が上手で、我慢していることを決して悟られない雰囲気を纏うことができる人なんですよね。相手に受け取ってほしい印象をそのまま体現できる方です。それはこれまでの生き方が故。ヴァンパイアとしての生を誇り、なみなみならぬ自己鍛錬と上限のない向上心に裏付けされた優しさと逞しさを持つ方故。

そこに陰陽があるとしたら、確固とした自尊心が陽、止まれないのが陰。それらは表裏一体。もっと自身を向上させようとして、自分自身に向き合ったとき、そこには何があるのか。彼の場合は「偽物」（９話より引用）だった。けれど生きるためには、そんな自分で在らねばならぬ。

きっと我々もそうでしょう。自分に向き合ったとき、見たくない部分がたくさんあるでしょう。褒められる部分より多く目に付くこともあるでしょう。それでも、いい。それが、いい。自分自身が目を背けたくなるような側面も自分の一部。それがあってこその、私という存在。視点を変えればそれが魅力、意味付けの違い。エイトのように、自分を信じてあげることもきっと大切ですよね。（もちろん相手のことも信じる）

そしてお話の中身、だいぶ進展しましたね。恐らく多くの読者の方が、１話読後の印象と９話読後の印象が全くの異質なのでは、と思っています。至極平たく言えば「ヴァンパイアとその食物の攻防」から「ひととひとの物語」へ遷移してきています。後者が本作の本質、かな。

もしかしたら「ジャンル選択ミスでは？」と思われる方もいるかもですね。しかしながら、恋愛とかにしてしまうと登場人物が2人しかいないため結末がスケスケになってしまい、自分にとってそれは「全く、美しく、ない」（２話より引用）でしたのでファンタジーとなっています！若干恋愛とも違うですのでね。（日本語っ笑）

さあこれからどうなるのでしょうか〜。残り２話っ！（サブストーリー を１、２話ほど入れようか検討中）次回１０話の更新は、1日空いて明後日17日となりますこと、ご容赦いただけるとありがたいです。引き続き、パトリックとエイトの人生を一緒に見守っていただけると嬉しいです！そしたらエイトも絶対、笑顔になるよ！( ´ ▽ ` )（笑）

最後までお読みくださりありがとうございました！大切なあなたが温かい愛情で包まれますように。