湖畔で読書 Impression of a book

ジョン・アーヴィング『ピギー・スニードを救う話』(新潮文庫)


大好きなアーヴィングの貴重な短篇集です。映画の『ホテル・ニューハンプシャー』に魅了され、原作を読んだのがアーヴィングとの出合いでした。『カープの世界』『オウエンのために祈りを』など、独特な世界観の長編で知られる作家です。この短篇集は、単行本もあるようですが、私は2007年に文庫が出てすぐ読み、いまあらためて、味わいながら読み返しています。最後の「小説の王様」に深く賛同。アーヴィングがディケンズ愛を語りながら、自身の小説論を展開します。私もディケンズが好きなので、あちこち同意しながら、勇気をもらいました。執筆当時の出版界(アーヴィングが見ている世界だから、英語圏中心)への指摘の部分は、現在の日本にも当てはまる点があるように思います。

※リンクを貼ろうと思い、新潮社のサイトを検索しましたが、ヒットしませんでした。

2018/07/24 19:19

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プロフィール

文筆家。北海道大学農学部卒。月刊誌編集長を経てフリーに。2009年プロテスタント受洗。真帆沁での作品発表のほか本名の後藤しんこで編集・執筆・校閲歴30年超。近年はWEB媒体のアドバイザリーのお仕...

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