「あなたの癌は悪い顔つきをしています」
医者が言った。
癌に顔があるんだ……。
悪い顔つきしてるんだ……。
聞いた瞬間、笑いました。
癌細胞についてのこの特有の言い回し、最初に言い出したのどなたなんでしょう。いい顔とはなにか。悪い顔とはなにか。癌細胞の顔はどこか。スケッチとか描いて見せてくれよ!
乳がんのタイプはいくつもの基準があり、すべてを聞くと「順列組み合わせの問題」みたいになるのでなにもわからず聞くと「?」で頭がいっぱいになります。
・ステージ
・クラス
・グレード
・タイプ
ざっくりと私が理解したこと。
ステージというのは、癌の広がりとか進行度を現すものです。
こちらはまた明日にでも……。
クラスは細胞の異型度を定めて正常細胞から区分していくもの。
1 クラスI 異型細胞のないもの
2 クラスII 異型細胞は存在するが、悪性ではないもの(良性腫瘍とかかね
3 クラスIII 疑わしい細胞が存在するが、悪性と断定できない
4 クラスIV 悪性細胞の可能性が強い
↓
5 クラスV 確実に悪性であるもの
クラスVだと癌です。
このあたり医療従事者にはわかることなんでしょうけど「3と4はいるのか?」「良性と悪性だけでいいんじゃないのか?」と素人は疑問を抱いた。私が診断くだされたときは「5」だったので即時では迷わなかったけど。
後日、友人たちが惑っていた。子宮癌検診などで……。
この4と3で「要観察」みたいに言われる人たちは「観察してていいのか」「どういうことなのか」悩むよね……。4は手術するのだろうけれど3のときの要観察って「観察してていいのですか……」っていろいろと謎なんですけど…………。
でも観察してた結果「悪性細胞が消えました」って言われたりしているので、観察してていいんだろう……。いまだによくわからん……。
グレードは「癌の顔つき」です。笑。
どんな顔なんだよっ。と脳内でつっこみつつ。
がんの顔つきが意味するものとはざっくりいうと「転移・再発のしやすい」やつが悪い顔している。
1 グレード1:おとなしいがん細胞 (おとなしい顔つき)
2 グレード2:中間(ふつうの顔つき)
3 グレード3:転移しやすいがん細胞( 悪い顔つき)
書いてみてやっぱり「顔があるのか」と脱力するし、ちょっとにっこりしちゃうんだけどね。
そしてタイプ
ホルモン が陽性かどうか
Her2 が陽性かどうか
ホルモン陽性というのは、癌細胞が女性ホルモンを餌にして増えていくタイプのもののことを言います。患者の体内の女性ホルモンを断ち切るような治療をすることで餌をなくし、癌細胞の増加を防ぎます。考え方によるけれどホルモン陽性だと「女性ホルモンを減らして断食に追い込んで死滅させる」という治療が有効なので、いいよね。と、私は思っている。治療方法があるのは、いいよ。
Her2は、そもそもは「たんぱく質」の種類らしい。乳癌のなかで、癌細胞が過剰にHer2たんぱく質を生産するというタイプがあり、そのHer2たんぱく質のせいで予後が悪くなっていて、かつてはとてもたちの悪い癌タイプと思われていたのですが、劇的に聞く抗がん剤ハーセプチンが出たので、いまはそんなこともないです。ハーセプチンよかった。医療の進歩素晴らしい。
私の場合は
・クラス5(癌)
・グレード3
・ホルモン陽性
・her2(ハーツーと読むね)陰性
ちなみにステージは明日また説明するけれど、私のステージは「I期」でかなり初期の発見です。
検査しにいって、早くに見つけた。
知ってる人からすると「えー、I期ならたいしたことないじゃん」なステージです。
普通このステージならこんなにいろいろ治療しないで手術しただけで、せいぜいホルモン治療くらいなんだけど、全盛りになった理由はまた明日にでも。
という感じに「やたらいろいろあって、ちょっと違うと治療も違うので、なってみないとわからない!!」というのが乳がんですが
だが、とにかく
早期発見したらあっさり終わるのでみんな検査にいこうね!