乳がん

毛。

抗がん剤の副作用とはまた違う毛問題。

私は左のリンパ郭清をしております。左のリンパの一部を手術でとってしまったのだ。癌細胞がリンパに侵入していると、身体の他の部位にも運ばれて、転移する可能性が高いので、調べるためにリンパを取ってしまうのは仕方ないことなのだった。
実際、私は手術前の検査でリンパになにがしかの炎症の痕跡が見られたようなので、とって調べてみないわけにはいかなかった。

ところで、
リンパ節って病原菌に対しての門番みたいな役割をはたしていて、リンパがなくなると、そのなくなった側の腕がウィルスに対して無防備になっちゃうんですよね。
なので「怪我しないでね」「火傷もだめよ」「日焼けも避けてね」「土いじり禁止(
土にはさまざまな微生物がいるので)」などなどの制約が。

ここで唐突に出てくる

脇毛問題。

私はたまたますでに永久脱毛しているので処理しなくてもいいんですけどね。

抗がん剤の脱毛を経て、そのあとは、リンパをとってしまったがゆえに「脇毛の毛の処理=カミソリを使って小さな傷がついたりしたら大騒動」って大変だよなあーって思ったのでした。

リンパ郭清した人たちはその後、脇毛についてはどのように処理されているのだろう。
のばしっぱなしにして、決して人には見せないことにし、水着などは絶対に着ないということになるのでしょうか……。

乳がんになって「人間の身体ってあちこちに毛がはえてんだなー」って思いました。

なんら重要性のないぼーっとした毛の話でした……。

2017/06/21 11:48

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プロフィール

佐々木禎子(ささき ていこ)
作家。
札幌出身・東京と札幌を行ったり来たりしています。
1992年雑誌JUNE「野菜畑で会うならば」でデビュー。

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