生理の貧困①
生理の貧困、という言葉をネット上でたびたび目にするようになりました。
これは文字どおり、生活苦のため生理用品が買えない、その費用を捻出するのに苦労することを表すものだそう。
これに対する意見で散見されるのが、
「スマホを持っているなら生理用品くらい買えるでしょ」
というもの。
理屈はわかる気がします。ただ、問題はそこじゃないのでは。
スマホ=贅沢品、という認識なのでしょうか。
いまの時代、スマホは贅沢品ではなく、もはや必需品ではなかろうかと思います。固定電話のない家庭も増えているのでは。わが家もそうです。
以前、ネットのドキュメンタリーで、いわゆるネットカフェ難民の密着取材の記事を読みました。
ネットカフェ難民とは、住む場所がなく、ネカフェを根城として生活しているひとのことをいいます。
彼らにとってスマホは生命線。仕事を探すのも単発のアルバイトに応募するのも、スマホなくしては成り立ちません。
いまの時代、個人の連絡先のない人間を雇う雇用主はまずいないといっていいでしょう。
それでもなお、スマホを持っているなんて贅沢だ、スマホを手放せば生活費に充てられるのでは、という声を聞きます。