佐久田さんの『ダイアローグの悪魔』拝読しました。
どこかの誰かが、自殺する人を少しでも減らそうと考え出したプログラム。政府の取り組みとして流布された相談相手の中に悪魔や妖怪もいるというところが画期的だと思いました。その開発者の粋な発案(佐久田さんなのですが)。
絶望の淵にいる時に助けてほしいのは天使じゃなくて悪魔や妖怪かもしれないですよね。強そうだし善人面の綺麗事を言いそうにないし。
そんな最後の砦を作っておいてさっさと予算の都合で打ち切りというのもありそうで。
でもそこから好転のきっかけが訪れて……。
タイトルで不穏な空気を感じたのも最後に春の訪れのようなさわやかな気持ちになったのも全部、佐久田さんの意のままという気がしてしまいました。
ありがとうございます。