日々ログ

『ドグラ・マグラ』読了したのですね!! お疲れさまでした(笑)。夢野久作は三大奇書のひとつを書いたイメージがとても強いのですが、どちらかというと久生十蘭や海野十三、あとは大下宇陀児などと並べられる、「通好み」なひと向けの作家です。夢野久作は、売れっ子だったかというと、売れませんでした。いろんな職業を転々とするのですが、新聞記者をやったから地元の新聞に掲載出来たなどの事情があって作家として多く発表出来たというのが本当のところで、中央の文壇から拍手で迎えられる作家ではありませんでした。また、器用な作家じゃないのです。オススメした『暗黒公使』にしても、ほかの作品で、プロットがだいたい同じものが存在します(オススメしたのは、変格ではない探偵小説があまりなく、選ぶならこの作品だな、ということでした)。夢野久作はあとになって「再発見された作家」のひとりで、だから作家志願者に勇気を与えてくれる、という部分は大きいのかもしれないな、と僕は思っています。僕が夢野久作が好きなのは、僕の仕事のフィールドと重なるからで、なかなかその分野は書けないからです。具体的には書きませんが、それこそ、夢野久作はフィクサーの子供なので書いて怒られなかった、ということを、かなり小説にしていて、今もって考えてみても、フロンティアを開拓していた作家だったんだと思います。南ノさんの感想が聞けて良かったです。



あ、あと。米澤さんの小説、東京創元社の「小市民シリーズ」読まなくちゃなぁ、と思っています。ではでは。

2023/01/27 23:18

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