面白さとは、期待の充足と予想の裏切りである。
そこからもう一歩、面白さに踏み込む。
読者は作品タイトル(もしくはそれに準ずる情報)から、その作品に対して予想と期待を抱く。
その末、「期待は充足されたか」「体感したいベクトルは保たれたまま、物語の展開は予想の範疇より上を維持しているか」を精査する。
このとき、物語に馴れた者は後者のハードルが上がる傾向にある。
ただ実際にライトユーザーと呼ばれるような大多数の読者のハードルは低い。
それよりも重要なのが前者の期待の充足。
物語が読者の求める楽しさを充足したとき、それは王道ストーリーとして容認される。
予想の裏切りはおまけ程度で考えて良い。