日々ログ

【コーヒーフィッシュ日和】南ノ三奈乃さま


この作品、キチンと感想を書いていなかったので、改めて書こうと思います。

と言っても、皆さんが寄せているレターを読ませていただくと、私が感じたことはほぼ書かれておりますので、あえて別の切り口から書かせていただきます。


実は、最初に読ませていただいた時、大昔に見たコッポラ監督の「ランブルフィッシュ」という映画を思い出しました。

主演はマット・ディロンとミッキー・ロークで、ダイアン・レインも出演しているという豪華キャストの映画ですが、ちょっと退屈な映画でもあります(汗)

そんな退屈な映画を思い出すなんて失礼な話で申し訳ないのですが、思い出したのは映画のストーリー(南ノさんの作品と全く似ていません)ではなく、美しい映像の雰囲気なのです。


この映画は、実はモノクロ映画でして、象徴的に出てくるランブルフィッシュ(闘魚、ベタのこと)だけがカラーで表現されているのです。

『コーヒーフィッシュ日和』も、私の中ではトリュフォーのヌーベルヴァーグのように脳内ではモノクロで映像化されたのですが、椿だけがカラーで映ったのです。(コッポラはヌーベルヴァーグではないのですけど)

それだけ鮮やかで、物語の象徴的なモチーフに感じました。


あとは、モノクロの映像にカラーの椿という視覚効果だけでなく、雨とコーヒーのドリップの音が通奏低音のようにずっと流れているように感じ、耳からの刺激も心地よいのです。

詩的な美しい文章で綴られるうら悲しいストーリーも、咲いたまま突然ポトリと落ちる椿の花が、悲しみも切なさも呆気なさも、鮮やかな記憶として全てを表現しているように感じました。

取り留めのない文章になってすみません(大汗)

2023/01/21 09:33

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