台湾のお正月休みはいつからいつまで?
今日、しおむすびさんが「春節」についてお書きになっているのを拝読したので、私もちょっと便乗して書かせていただくことにします。
台湾や中国の「過年(年越し)」は旧暦で行うので、お正月休みがいつからいつまでというのは、毎年微妙に違います。
今年は、しおむすびさんの書いておられる通り、今日(21日)が「除夕」、明日が「春節」(「初一」とも言う)です。
それ以降は次のようになっています。
23日(初二)回娘家
24日(初三)祭祖
25日(初四)迎神
26日(初五)開市
面白いのは23日(初二)の「回娘家」です。
中国語の文法は英語と同じで、動詞が目的語の前にきます。だから書き下し文的にすると、「娘家に回(かえ)る」となります。
「回」という字は、「帰る」「戻る」という意味なんです。
――では、「娘家」は?
日本人だと「ムスメの家?」と思ってしまいますよね?
ところがなんと、中国語の「娘(ニィアン)」は「母親」の意味なんです。
意味がほとんど反対ですよね。
つまり、「回娘家」というのは、直訳すれば「母親の家に帰る」になるのですが、ここで言う「母親」というのは、「妻の母親」という意味です。
「父親」もいるわけですが、「母親の家に帰る」という表現を用い、それが中国語での「里帰り」の意味になるのです。
もちろん、妻が一人で帰るわけではなく、夫も(子供がいれば子供も)一緒に妻の実家に新年の挨拶に行くことになります。
その翌日は「迎神」。文字通り、神を迎えます。台湾の友人に、「何の神さまなの?」と訊いたら、「財神(ツアイ・シェン)」と即答していました。
「初五」は「開市」、こちらも文字通り、「市場(または商家)が開く」という意味です。
台湾のカレンダーは、今年は「除夕」の前日——20日から赤い字になっています。そのまま29日までずっと赤ですから、普通の人のお正月休みは10日間ということになります。
――けっこう長いね?
と思われるかもしれませんが、台湾には日本のゴールデンウィークにあたるものはなく、まとまった休みと言っては、このお正月休みだけです。
長い休みはむしろ日本の方が多いと思います。