中国ドラマについて
台湾ドラマの話ではありません。
中国ドラマの話です。
実は最初、この話を「台湾日記」に書こうかと思ったのですが、台湾の話ではないので、こちらに簡単に書くことにしました。
意外に思われるかもしれませんが、台湾の動画配信サービスには中国ドラマもいっぱいあります(政治と文化は違うんですね)
私も時には、中国ドラマを観ます。主に時代劇なのですが、中国ドラマの特色の一つは、やたらに長いことです。ですから、大抵途中で挫折します(最後まで観終わったことは、ごく少ないです…汗)。
中国ドラマの特色の二つ目は、俳優全員の発音が非常にはっきりしていて、すばらしく標準的な発音であることです(ここで標準的というのは、中国基準での標準です。中国の中国語と台湾の中国語は、イギリス英語とアメリカ英語みたいな違いがあります)
なぜ「俳優全員の発音がすばらしく標準的」なのかと言うと、これは中国独自のドラマ製作方法と関係があります。
中国のドラマは、全てアフレコです。
そこで、こういう発想が生まれるのです。
どうせ録音室で入れるなら、別に本人の声じゃなくてもよくない?
中国には「普通話」と呼ばれる、日本語で言う「標準語」に当たるものがあります。
時代劇であろうと、現代劇であろうと、中国ドラマでは基本的に、この「普通話」が使われます。
ただ、中国は何しろ広大なので、地方訛りが非常に複雑に存在します。場合によっては、訛りが強すぎて「普通話で話しているはずなのに、何を言っているのかよくわからない」ということもあるんだそうです。
また、役柄と声が合っていないというケースもけっこうあるらしく、こうした理由から、現代の中国ドラマのかなりの作品は、なんと俳優本人の声ではなく、専門の声優がアフレコしているのです(本人の声の場合ももちろんあるのですが、今やむしろ少数派なのだそう)。
つまり、まるでアニメを作るみたいにドラマを製作しているのです。
専門の声優が入れているのだから、発音が標準的になるわけですね。
…というわけで、中国式の中国語を習うなら、中国ドラマを原語で聴くというのは良い方法だと思います。
あ、冒頭にお断りした通り、台湾は違いますよ。
台湾ドラマは、日本と同じで、全て俳優本人の声ですし、アフレコではないです。念のため。