乳がん

歯の話。

乳がんになって最初にいったほうがいい場所のうちのひとつが歯医者です。
これは医師もそのようにすすめます。

万が一の骨転移があったときの治療薬が、使用したときに歯科治療をすると激しい副作用があるから……というのもあるのですが。

そこまでいかなくても抗がん剤の口内炎で口のなかが荒れるので。
抵抗力が落ちるからなのか。
急に歯が痛くなったり、歯周病になったりすることがあるらしい。

抗がん剤は、身体に負担がかかるものなので、手術のすぐ後にはじめるわけではないのです。ある程度の体力を戻してから治療に入ります。というわけで、他の治療前に歯医者さんにいくことをだいたいの医師は勧めてくれるでしょう。
勧めてくれなかったとしても、絶対にいったほうがいいですよ!!


という治療の副作用だなんだと書いてますが、人によっては「そもそもの治療なんてしたくない」っていう人もいるんだよね。
自然にまかせたいという人。
また違う、西洋治療とは別なものを選ぶ人。

それぞれです。

「抗がん剤なんてやるな。あれは毒だ」って言ってくる人、けっこういました。
毒なのかもしれない。強い薬ですしね。よくないのかもしれない。でもそれでも私は抗がん剤を選んだ。

私自身がとても抗がん剤が嫌いだった。笑。好き嫌いってあるんだよー。風邪薬とか注射にだって好き嫌いあるんだもん。あるに決まってるじゃーん。私は抗がん剤あんまのり好きじゃないよー。でも、やった。やるまで本当にいやだったよー。だって指先痛くなってキーボード打てない事例とか出てきてたんだもん。検索で。
切実に「仕事ができないでそのままずっと治療しつづける」という未来を想定したら頭真っ白になったんだよね。他の治療は怖くないのに、抗がん剤だけ、とても怖かったのです。

やってみたら、そんなことなかったんで。
やってみれば本当に。

治療はね。
やれるだけのことをやれば、
まわりの人がね、ホッとするでしょ。
というのも、ありました。治療してると、親とか子どもとかパートナーとか、ホッとするでしょ。
私自身もですね。なにもしないでいるより、やることしてたほうが気持ちはラクだよ。たぶん。

治療のいくつかについて。
それが嫌いだという人の、その嫌いとか、科学的な根拠とかは私は否定できないです。わからんし! 医療従事者じゃないし。
ただ。だからこそ、あまり強い言葉で「そんなのは死期を近しくするものだ」というような言い方は、しないようにしてくださるとちょっとだけ嬉しいなーと思ってました。

「やります」と思ってスタートする前とか、その後でも、周囲で「そんなものはダメだ」という声があると、迷うこともあるよ。人間だもの。
本人だけじゃなく家族に対しても「あの治療はダメだ」とかね。
よほどのことがないと、言わないで欲しいなと思います。
子どもとかは、驚くからね。優しくしたってなーって思うよ。親もパートナーも迷うだろうしね。

私は自分が生存するために西洋治療を選択しましたが、そうじゃない人もいるのであろう。
本人と、本人の周囲の皆さんが、納得されればそれでいいことだと思います。

歯の話からそれたが。

歯医者にはいっておくべき!!


2017/06/29 23:34

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プロフィール

佐々木禎子(ささき ていこ)
作家。
札幌出身・東京と札幌を行ったり来たりしています。
1992年雑誌JUNE「野菜畑で会うならば」でデビュー。

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