乳がん

抗ホルモン剤の副作用について。


たぶん個体によって、病状によって、違ってくるのだと思うのですが……。

私は抗がん剤もつらかったけれど、それより抗ホルモン剤のほうが副作用についてはきつかったです。

ですが、乳がんの治療として副作用がつらいものだと知られているのは、どちらかというと抗がん剤のほうなんですよね。

なので私は、周囲からは抗がん剤治療のときほど労られることなく「薬飲むだけでしょ」「副作用とかないんでしょ」みたいな部分があった……。

本当にこれは個体差だろうと思うし、抗ホルモン剤をさほどつらくなく服用し続けている方たちも一定数いらっしゃるうえで、乳がん治療についていくつか伝えたいなかのひとつが「ホルモン治療、かなりつらい人もいるので、皆さん優しくしてください」ということでした。


当時はいったいなにがどうなってるのは、毎回、困惑して「つらい……」とういているだけだった。

本来なら閉経しない時期に無理に閉経させてしまい、薬で体内の女性ホルモンを操作したため、脳と身体が抵抗したのかなといまは思ってます。


いわゆる更年期というやつを、短期間で一気に駆け抜けるみたいな感じ。

閉経って本当ならもっとゆっくり、少しずつ、体内の女性ホルモンが減少していくのに、パツンっと遮断したことであちこちにガタがきて、それが数年続いて、困った。きつかった。


まず最初に「関節が痛くて動かない」がスタートしました。

朝起きてすぐ、冷えているとき、指が曲がらないんですよ。

ずっと曲がらないってわけじゃなく、時間たつと使えるようにはなるんだけど。


朝起きて指が曲がらないと困ること。

蛇口をあけられないんです。東京の部屋の蛇口は、ひねって開ける形の蛇口でですね。

顔を洗うとか水を飲むとかそういうことがまず、できなくて。


途方に暮れました……。


札幌の家の蛇口は上下に上げたり下げたりのものだったので「便利だ」ってなった。朝一番に水も飲めないし歯磨きもできないのって、毎日続くと、けっこうきついよ。情けない気持ちになるんだよね……。

2017/09/10 16:31

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プロフィール

佐々木禎子(ささき ていこ)
作家。
札幌出身・東京と札幌を行ったり来たりしています。
1992年雑誌JUNE「野菜畑で会うならば」でデビュー。

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