随想遊戯

Re:感想とは関係ないけど

レビューの返信より抜粋


もう隠す意味がないので書くのですが、僕は高校一年生の頃からずっと、足繁く作家・打海文三の家に通って、毎日のように話を聞いたりディスカッションしたりしていました。打海文三とは第13回横溝正史ミステリ大賞優秀作を受賞し作家デビュー、その後、第5回大藪春彦賞受賞をすることになった作家です。彼の家で文学のことなど多くのことを学びました。彼の長編小説『Rの家』の主人公のモデルになったのは、僕です。著者本人が僕に直接言っていました。この本のタイトルの名前は渋谷にあった文壇バーの名前から取られていて、東京におのぼりさんするときはよくそのバーへ行ったものです。打海さんをプッシュしていた池上冬樹さん(文芸評論家、書評家。「このミステリーがすごい」の執筆者のひとりで、90年代ミステリブームを起こした人物のひとり)の書評講座、小説講座に参加してもいました(「君はゲストだよ」とおっしゃってくれたのを今も覚えています)。池上冬樹さん経由で打海ファンになった作家に、伊坂幸太郎さんがいます。本当は打海作品の解説を書くはずが編集部の手違いでできなくなり、伊坂幸太郎さんは帯に寄稿するかたちになったのを覚えています。僕の場合、打海さんや池上さんに教えてもらったことがベースになって『文芸部は眠らせない』を書いている部分もあります。(続きます)



 



(続き)高校時代は演劇部でした。が、そこはほぼ文芸部で、いつも文芸話に花を咲かせていました(部室が別棟にあったので警備の巡回の時間にも帰らないことが多々)。部員から借りた『ウロボロスの偽書』と『匣の中の失楽』、そして違う子から借りた『ドグラ・マグラ』が僕に強い影響を与えました。ちょうど京極夏彦ブームで、京極堂シリーズの話をずっとしていたり、「清涼院流水はミステリか否か」って話で盛り上がりました。また、僕は純文学の読み手でもあったので、ミッションスクールの子から海外文学を知るための聖書レクチャーを受けたりもしました。部活では、エチュード(即興劇)や、脚本の読み合わせをするのを毎日毎日やっていて、舞台脚本にはずいぶん触れました。そういったことが、僕のこの作品を形作る指針にもなっています。それと、遊びに行った東京にある大学で一学期間、講義を受けたことも。



全員、〈考え、実践する〉ひとたちだったのは、間違いないです。それが僕の活動に繋がっています。ご静聴、ありがとうございました! これからも頑張ります!!

2020/05/12 22:29

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