湖畔で読書 Impression of a book

丹羽文雄『小説作法』(講談社学芸文庫)


後進を多く育てた明治生まれの作家・丹羽文雄が、自身の小説執筆のプロセスや技巧を開示してくれた指南書。これまでに、小説の書き方の本はいろいろ読みましたが、私には本書が最もよかったです。とくに第一章の小説覚書。実際に発表した作品の執筆前の覚書(メモ)を掲載してくださっていて、参考になりました。私の場合は小説でやりたいことがはっきりあるので、もう新人賞の通り方のようなハウツウ本にはあまり興味がありません。自分の書きたいことを、小説という方法の中でどのように組み立てれば過不足なく伝えられるか、表現のヒントをたくさんもらえて本書はとてもありがたかったです。

2018/08/26 20:56

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プロフィール

文筆家。北海道大学農学部卒。月刊誌編集長を経てフリーに。2009年プロテスタント受洗。真帆沁での作品発表のほか本名の後藤しんこで編集・執筆・校閲歴30年超。近年はWEB媒体のアドバイザリーのお仕...

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