トルストイ民話集『人は何によって生きているか』(女子パウロ会)
『戦争と平和』や『アンナ・カレーニナ』で知られるロシア文学の巨匠トルストイは、信仰的な民話も多数、残しています。本書は「愛のあるところに 神はまします」「人間には多くの土地が入用か」「ろうそく」「人は何によって生きているか」の4篇を収録。どれも教訓的な物語ですが、私にはそれが心地よいです。近年は、娯楽として面白い、あるいは商業的に売れる小説がよいとされる傾向が強く、残念に思います。せっかく人生の時間を使って本を読むのですから、私は本書のように魂の栄養になる作品を読みたい。トルストイの民話をもっと読んでみようと思いました。