【追加創作】その名を呼んで 〜桜の花〜
〜クリストハルトから君へ〜
ねえエルフリーデ。桜の花は、なぜあんなにも潔く、咲いてすぐに散るのだろう。
暑い夏も寒い冬も超えて、やっと咲けるのに、なぜもっとずっと
その美しさを披露しないのだろう。確固たる意志を持っているかのように
突然散ってしまうんだ。僕にはそれを止められない。
もっとずっと愛でられ褒められ尊まれる価値を秘めているのに。
その木はいつもそばにありながら、春にしか目を向けられないなんて。
なぜだろう。
だけどやっぱり、僕にはそれを変えられない。