乳がん

放射線の皮膚の爛れは「皮膚が重なっている箇所」が強く出ます。

放射線技師の方に「これは……ひどいね。痛いよね」と後半、毎回同情されていたのですが、どうしてもその部分に照射しないと治療の意味がないので最後まで左乳房下部は爛れた続けたままであった。

この「皮膚が重なる」って、まあ、乳房の下乳問題などもありますが。

私の場合は「術後の手術痕の、引き攣れ」です。

三回切ったからっていうのもあるのかもしれないです。というより、それなんだろう。短期間での三回の手術なので、一回目、二回目の切断箇所とは違う皮膚を切らないとならないからね。
で、直後の腫れているときは気づけなかつたのですが(それどころじゃないというのもありますし)腫れが引いたら、これが見事に引き攣れていた。

裁縫されるかたには伝わるかな。
スカートなどのダーツの、根元の折ひだがありますよね。

ああいう感じに、私の皮膚の一部にダーツが形成されて、おりたたまれる形に重なってしまったんですよね。

放射線とはちょっとずれる話題ですが、放射線の話題でもある。
そのダーツ部分、引き攣れた箇所の爛れがとりわけひどかったのである。

放射線照射の際、傷口についても自分で事前チェックして、皮膚の引き攣れなどありましたら、気にかけておいてください。
一番はやくに爛れが出来て、最後まで爛れるのはその箇所です。
なので早めに気づいて、塗り薬の処方出してもらって、対策を。
ヒリヒリしている段階から医師に申告したほうがいいですよ。

2017/07/25 11:12

放射線。治療を受けていながらも、私は、あまりよくわからない放射線。
どうやら、遺伝子に作用して、細胞が増えないように、あるいは、新しい細胞に置き換わるときに新しい細胞が出きないようにするらしい。
そういった放射線の働きを利用して、がん細胞を減少させる。

X線、γ(ガンマ)線、電子線などがあるとのことです。
陽子線や重粒子線による治療も一部の施設で行われているらしいですが、その効果の差は私にはわからない。検索などはしていないのですが、その後、放射線治療についてはなにか前進や変更はあるのかな?

病院にいって照射するので、土日祝日はお休みで、それ以外は毎日でした。
というわけでだいたい一週間に五日ペースですかね。どれくらい照射するかは人によって違うので通院日数も人それぞれです。

切らないで治療ができるのは利点です。

注意点として「温泉に入ってはいけない」。というのを言われた。

副作用のひとつは「疲れる」。
数日では気づかないんですが、疲労度は蓄積しますね。白血球値も下がるらしいよ。でも抗がん剤に比較するとそこまで急激に白血球の数値が下がるわけではなかった。私の場合。
通院の疲れもあったのかもしれませんが、放射線通院の時期と、そのあとはとにかくやたら昼寝してた記憶があります。疲れたので。

人によっては吐き気が出る人もいるそうですが、私はそれは平気でした。

で、放射線で一番つらかった副作用は「皮膚が爛れる」です。

爛れる……ただれるのよ。
湿疹とか、赤くなるとか、そういうのではなく「爛れる」のです。
最初のうちは大丈夫だったのですが、一定期間を経て、赤くなり……そして皮が剥け……痛いし、倦むし、じくじくして、お薬をいただいてケアはしましたがずーっと爛れ続けてました。

爛れるからといって、その箇所に照射しないとならない以上、どうしようもないので。
放射線照射を終えてからもしばらく薬を塗り続けてました。

あの皮膚の状態は、なんとも言えない見た目と痛さでしたね。

2017/07/20 20:11

身体に直書きされる「なかなか消えないインク」。

消えないのに衣装とか下着にはいろがうつりります、とても。
私、あんなに汚い下着つけていたの人生であの時期だけだよ……。

というくらいインクの色うつりのするよれよれの下着で暮らしていたよ。
シャツとかにもつくので、直に羽織るのもいやでしたし、あと、下着があるほうが傷口の補助になって軽くぶつかったりしても痛くないので。

というわけで「この放射線が終わったら下着は捨てる」と思って。

使いまくって「ありがとうございました」で最後に捨てました。本当によろよろでぼろぼろにしたので。インクはね、漂白しても色が落ちませんでした。赤い線がたくさんついている汚れたとしかみえない下着をずーっとつけているのはいやだった。

KEA工房

ホスピタルブラよ。きみにはとてもお世話になりました。
また次があることになったら、お世話になることでしょう。

そして放射線は……痛い……とても…………痛いことがあるのだった。
ぼちぼちと語ります……。

2017/07/18 22:34

放射線照射前に、まずすること。

照射位置を決めるために、
機械にのっていろいろと計測する。
照射位置を毎回同じに固定するために患者の身体にマーキングする。

直に身体に線とか丸とかを「取れづらい」特別なインクで描かれます。

これがとても重要らしくて、かなり時間かかると思ってください。
短くて一時間くらいみておいたほうが……。

まず黒マジック。
そのあとで赤い染料。

あとで検索してみたけれどマーキング、みんな色は同じみたいですね。
赤の染料は固定なんですね。特殊なインクらしいから。

ただ病院ごと、もしくはその患者の照射位置ごとに違いがあるのかな……私の身体に描かれたのはかなり呪術的文様のように私には見えました。

「アートが私の身体に出現した」

みたいな感じでした。

鎖骨までアートなんですよ……。鎖骨まわりのところに余裕でラインついてるんですよね。謎の。

放射線でマーキングするって一般的知識ですかね。
私はそういう情報をもってなくて、自分が体験してはじめて知って、驚きました。
「抗がん剤は副作用でハゲルことがある」は広く浸透してますが「放射線はまず身体に直書きでマーキングする」も浸透してもいい気がします。
そのラインを放射線照射が終わるまでは絶対に消してはならないという知識と共に。

鎖骨まで赤いラインが描かれてると……服がね、困る。
私、襟のつまった服をほぼ持ってなかったのでそのシーズンのあいだだけの服をあわてて買いに行きました……。
あとスカーフみたいな軽めの巻きものも持ってなかったので買いにいきました。

2017/07/15 09:38

放射線の話にうつりますね。

私は三十五日だったか四十日だったか標準より長く照射してました。何グレイだったかなあ。こういう数値をメモってなかった。

病院が休みの日以外はほぼ毎日通院して照射してもらいます。
予約をするので待ち時間そのものはたいしてないです。
毎日一定の時間を通院しなくてはならないので、仕事しながら、家事をしながら、などの生活サイクルに組み込まれるのがちょっと大変。

これからしばらくは放射線について、困ったこと、副作用などのメモを残していきますね。

2017/07/13 09:27

抗がん剤の副作用を早めに抜く方法。
抗がん剤の種類によって違うのですが、私の場合は「とにかく水を飲む」でした。
水分と一緒に薬が抜けていくので、たくさん水を飲んで、汗その他でたいがいに排出する。抗がん投与から三日間くらいは麦茶とか水とかソフトドリンクとかたくさん飲んでました。
さらにゆっくりと、ぬるめのお風呂で汗をたくさん出してました。

とはいえ腎臓機能が低下している場合はたくさんの水分はかえって身体を痛めつけるため、検査結果をもとにしたそれぞれの副作用対策を……。

抗がん剤はだいたい半日ぐらいで肝臓で代謝されるようです。
つまり、薬の効果そのものは半日で体内を駆け巡っていると思っていいのです。
肝臓で代謝され、薬の濃度は五日程度でほぼゼロになる。
あとは薬としてはもう効果はないけれど、身体にとってはカテゴリエラーな成分のある「副作用を感じさせる」なにかとして体内に残ってるだけなので、どんどん排出されるのがよいのです。
タキソ系の抗がん剤は胆汁で代謝されて便で排出されるようですが、それ以外は肝臓代謝で尿での排出で薬が外に出ていくと医者が言ってました。
というわけで、水をがぶがぶしてました……。


抗がん剤の副作用って、そういえば、原理としては妊娠の悪阻や、アルコールの二日酔いと同じものなのだそうですよ。

二日弱いのひどいやつ。
悪阻のひどいやつ。
と、想定するとイメージしやすいかなと。

対策としても二日酔いにするのと同じ対策で乗り切るのが一番いいのかもしれません。


2017/07/11 06:05


抗がん剤の時期については、ケースパイケースです。
腫瘍が大きいときなどは事前に抗がん剤で腫瘍を小さくして(小さくなる=抗がん剤が効いているということの確認もできる)から手術ということもあります。
私のように先に腫瘍を取ってしまった場合は、身体に残っている癌細胞がどれも目視できる大きさではない微少なものなので、抗がん剤の投与が効果があるかどうかは、確認できないんですよね。
そういった手術後に抗がん剤を投与するとき。
術後、半年以内なら、どこではじめてもさして違いはないみたいだというのが、私が調べたときには記載されてました。
ですが、術後、半年以上経過してから抗がん剤をスタートするのは、あまり良い成果は得られないとも記載されていたので、術後に体調を整えてスタートする標準治療はだいたい抗がん剤が最初なのかも。

放射線治療のあとだと白血球値が減ってるので、すぐスタートできずに抗がん剤の時期を後ろにずらすことになる場合が多いとのことで。

とはいえ私は、なんども書いたけど手術→放射線→抗がん剤という流れだったので、もう本当にケースバイケースなんでしょうね。

これも人それぞれすぎて「私はいつから抗がん剤なの」「こんなに時期が遅れて、この治療は意味があるの」「この人は何ヶ月後になってるけど、私と違うのはどうして」と調べれば調べるだけ「自分と違う人」が出てきて戸惑うのが乳がん治療です……。

「ケースバイケースなのだ!」

ということだけを頭に入れて治療をすすめるのが一番ですよ……。

その「ケース」についてを、質問したり、納得したりするためには、自分もいろいろと調べたうえで、お医者さんに質問して答えてもらうのが一番なのです。
お医者さんと信頼関係を結べるかどうか、気があうかどうかは、けっこう重要なんじゃないかなと思ってます。
長いつきあいですからね……。


2017/07/10 12:30

抗がん剤使用は一時的に脳も萎縮するということで、その後の治療も含め、私の脳は副作用でどんどん脳がちぢんでいるっぽかった。
ものすごいど忘れを連発し「ここまでのボケだったろうか」と悩んで検索してネットで脳の萎縮について記載さていれのを見つけたのである。

成長の早い細胞にアタックかけている=脳にはたくさんその系統の細胞があるのでアタックかけられまくってる=抗がん剤投与時とその最終から半年から一年はまだ脳にも名残があり萎縮が見られるが、そこを抜けると元通りの脳になりますから安心してくださいということになってました。当時の私の検索では

いままた探したけど見つけられなかったのでそのときの私の検索能力はすごい。

しかしいまさっき検索して見つけた別な興味深い記事が……。

アンスラサイクリン系薬剤が、その他の化学療法や非化学療法と比べ、認知機能に悪影響を与えているのではという研究が最近では進められていると。がんの化学療法の影響として、記憶力、思考力、集中力が低下する「ケモブレイン」という名前がついているらしいです。
アンスラサイクリンって馴染みがない名前だけど、乳がんだと、これとタキサン系が二台勢力くらいな感じで使用されているので。

私の使ったCMFもアンスラサイクリン系の抗がん剤であるシクロホスファミド使ってます。

日経メディカルオンラインの乳がんの使用抗がん剤メイン層の図表

これ、おおよその費用と使用のサイクルなども全部記載されている見やすい表なのでチェックするといいですよ。人に説明するときにこういうのあると便利だね。

ちなみにシクロホスファミドは経口なのだ。点滴もするけど飲む抗がん剤っていうのもあってそれは決められた用法で飲みつづけるのです。決められたスケジュールで飲むのけっこうだるいよね……。飲んでたけど。

で、話を戻してケモブレイン。
名前がつき、研究が進められているということは「そういう症例が複数ある」ということです。

もし、抗がん剤投与以前より思考力か集中力が落ちているなと感じられるときは「ケモブレインかもな」と考えてみてください。
そのうえで、あまりにもつらいようでしたら、医師に相談してみてくださいね。
そういう症状が認知されてきたというのはとても大きなことです。

私のときは「ボーとしている。とにかく。頭が」と思って、必死で、普段は読まないようなところまで検索にいって、論文みたいなのを見つけて「そうか。抗がん剤のせいで脳にも影響が。そして半年から一年はまだ脳にも抗がん剤が残ってるのか」と自力であさってただけですが、いまはもっと一般的な副作用のひとつになっている。

もしかしたらボーッとしないですむなにかの手だてがいまは開発されているのかもしれませんね。医学の進歩は本当にありがたいなあ。

2017/07/07 11:20

リンパ郭清した人は、リンパがなくなってしまいます。
しかし人間の身体というのは不思議なもので、別なものがなくなった部分の仕事を補佐するようになるのです。皮膚の薄い下に細い細いリンパの流れができて、ちゃんと体内にリンパを巡らせてくれるようになる。
が、それはとても細やかで繊細な流れなのである。
いままでのように扱うとそのリンパ管はつぶれてしまいます。

で、間違うとリンパ浮腫になる。浮腫んでしまう。リンパが流れないというのはとても大変。医者が真顔で「本当に大変なんだ。リンパ浮腫」って言いました。めったに真顔にならない担当医が。

というわけで、術後すぐに、友だちが退院祝いとして私に「正しいリンパマッサージの方法のトレーニング」に連れていってくれました。予防ですね。

心愛治療院

さわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわ。
みたいな触り方なんだ。

「こんなに優しくしないと肌の下のリンパの管って壊れてしまうんですか?」
「そうですよ」
実技指導で「さわさわさわさわさわさわさわさわさわわさわ」を習う。
想定しているのの半分くらいの「ふわっと」感でマッサージって感じはしない。

通常のマッサージよりさらに価格は高いですが、ガチで浮腫んでしまうと、高いも安いもないのですよ。本当にリンパ浮腫はなってしまうと大変なので。予防しましょう!

おもしろいと思ったのは「ない左側のかわりに」浮腫を「左の太もも」と「右の脇のリンパ」に流すという動きですね。「なくなったら他のとこを使う」んだなあって。使えるもんなんだなあって。
私は痛いといいっても、浮腫といっても、ちょっとした程度なのでまあまあぼちぼちやれてます。普通の手術痕とか傷跡が痛むみたいなのと同じ程度。台風の前とかちょっと痛いし浮腫むこともあるし、肩こりはひどいけど、パソコン使ってる人はだいたいこんな感じの肩こりのような……。乳がん関係ないような?

ところで郭清した左には指輪もブレスレットもつけてはならぬというお達しで、つけないで過ごしてます。

ささやかにたいしてつらくはないけど、ちと残念な制限が入ってくる。左手によくブレスレットやバングルつけてたもので……。

浮腫が本気でつらくなったかたはここ、おすすめです。


2017/07/04 22:42

ところでジーラスタはちょっとお高いお薬のようです。
これね、抗がん剤もそうなんだけど「新しくできて、効き目がいいの」っていうお薬はだいたいお高いのです。その薬ができるに至るまでの開発費みたいなののせいなんですかね。1度理由を聞いたのだけれど覚えてないや。
ただ「最新の薬は高い」。

でも治療されるのだったら最新の薬がいいですよね。

そして日本では高額医療費の制度がありました、月にある金額以上の医療費がかかったら、残りは負担してもらえるのだ。この制度には助けられました……。
私は八万ちょっとまでで、それ以上かかった部分は補助してもらえました。手術と入院は補助してもらってます。

乳がん治療の医療費補助制度・支援

それでも治療費は高いですが……補助なしで全額自分で払うのと比べるとありがたい……。

とはいえ、八万までは自分で払うのよね。
まあCMFはタキソより安かったけど、それでも毎月ン万が飛び。さらに検査費だ別な薬だなんだかんだと飛びますね。
抗がん剤の時期は通院と抗がん剤の治療費が必須で、周囲に「仕事休まなくていいんですか」と言われましたが「治療費がどこまでかさむか不明なので毎月休むのは怖いなあ。ちょっと働いておかないとこのあとが不安です」と地道に働いてました。

でもいま思ってもあのときは働いててよかったんだなと思う。
そのときに働いていたおかげで、いま、書けてる仕事先もあるわけだし……。
ちょうどそのときに重版かけてもらったりのシリーズもあったりで、なんとかやれていましたね。

2017/07/03 19:39

抗がん剤の白血球減少の副作用について、しゃべログを読んでくださっている治療中の方から「ジーラスタ」というお薬のお話を教えていただきました。
調べてみたらこの数年で使われはじめたお薬のようですね。
「がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制」のためのお薬で、使い方は、「がん化学療法剤投与終了後の翌日以降、化学療法1サイクルあたり1回皮下投与する」とのこと。
教えてくださった方も、皮下注射で、打っていただいていたとのこと。
腕とかお腹とか脂肪あるところにつまんで注射すると痛みが軽減するらしい。
毎回こちらを打ってもらうと白血球値が下がらずスムーズに抗がん剤ラストまでいきつける確率が上がるのかな。

治療はどんどん進歩していってますね。ありがたいことです。
そして教えてくださいましたMさん、情報くださって、ありがとうございます。助かります。

また、今回、ジーラスタを検索して調べているうちに、乳がん治療に特化した自己管理的なノートブック「BC-Note」というノートブックの存在を知りました。

治療の副作用メモというのは、メモする習慣がないと忘れがち。
そして長い期間治療にかかるのもあり、すべての治療について「何日目にこんな症状になりました」という報告は次回の通院時にしておいたほうがいいし、その際に処方された薬についても自己管理としてメモしておいたほうが安心。
私はこのノートのことを知りませんでしたので(もしかしたら当時はまだなかったのかもしれない。わからないけれど)使ってませんが、もし知っていたら購入し記載したと思います。

2017/07/02 12:08

抗がん剤の話をもう少し。

抗がん剤の薬の使用量は、使う個人の身体の表面積というか体積というかそううものから算出されるのです。私は知らなくて「へ?」ってなりました。でもいわれてみれば納得ですね。
なので身長と体重によって各々の薬の使用量が違うのでした。
そのため同じ抗がん剤の治療を受けていても、身長が高い人は治療代が高くなったりするみたいだよ。

2017/07/01 10:32

歯の話。

乳がんになって最初にいったほうがいい場所のうちのひとつが歯医者です。
これは医師もそのようにすすめます。

万が一の骨転移があったときの治療薬が、使用したときに歯科治療をすると激しい副作用があるから……というのもあるのですが。

そこまでいかなくても抗がん剤の口内炎で口のなかが荒れるので。
抵抗力が落ちるからなのか。
急に歯が痛くなったり、歯周病になったりすることがあるらしい。

抗がん剤は、身体に負担がかかるものなので、手術のすぐ後にはじめるわけではないのです。ある程度の体力を戻してから治療に入ります。というわけで、他の治療前に歯医者さんにいくことをだいたいの医師は勧めてくれるでしょう。
勧めてくれなかったとしても、絶対にいったほうがいいですよ!!


という治療の副作用だなんだと書いてますが、人によっては「そもそもの治療なんてしたくない」っていう人もいるんだよね。
自然にまかせたいという人。
また違う、西洋治療とは別なものを選ぶ人。

それぞれです。

「抗がん剤なんてやるな。あれは毒だ」って言ってくる人、けっこういました。
毒なのかもしれない。強い薬ですしね。よくないのかもしれない。でもそれでも私は抗がん剤を選んだ。

私自身がとても抗がん剤が嫌いだった。笑。好き嫌いってあるんだよー。風邪薬とか注射にだって好き嫌いあるんだもん。あるに決まってるじゃーん。私は抗がん剤あんまのり好きじゃないよー。でも、やった。やるまで本当にいやだったよー。だって指先痛くなってキーボード打てない事例とか出てきてたんだもん。検索で。
切実に「仕事ができないでそのままずっと治療しつづける」という未来を想定したら頭真っ白になったんだよね。他の治療は怖くないのに、抗がん剤だけ、とても怖かったのです。

やってみたら、そんなことなかったんで。
やってみれば本当に。

治療はね。
やれるだけのことをやれば、
まわりの人がね、ホッとするでしょ。
というのも、ありました。治療してると、親とか子どもとかパートナーとか、ホッとするでしょ。
私自身もですね。なにもしないでいるより、やることしてたほうが気持ちはラクだよ。たぶん。

治療のいくつかについて。
それが嫌いだという人の、その嫌いとか、科学的な根拠とかは私は否定できないです。わからんし! 医療従事者じゃないし。
ただ。だからこそ、あまり強い言葉で「そんなのは死期を近しくするものだ」というような言い方は、しないようにしてくださるとちょっとだけ嬉しいなーと思ってました。

「やります」と思ってスタートする前とか、その後でも、周囲で「そんなものはダメだ」という声があると、迷うこともあるよ。人間だもの。
本人だけじゃなく家族に対しても「あの治療はダメだ」とかね。
よほどのことがないと、言わないで欲しいなと思います。
子どもとかは、驚くからね。優しくしたってなーって思うよ。親もパートナーも迷うだろうしね。

私は自分が生存するために西洋治療を選択しましたが、そうじゃない人もいるのであろう。
本人と、本人の周囲の皆さんが、納得されればそれでいいことだと思います。

歯の話からそれたが。

歯医者にはいっておくべき!!


2017/06/29 23:34

抗がん剤の話に戻ります。副作用。
CMFは四週間ごとの投与が六サイクルあります。単純に計算すると半年経過で抗がん剤治療が終了しますよね。
ところがこれが、ままならぬ。
どうしてか。
副作用として「白血球値の減少」があるからです。
貧血になるんだよー。ぐらぐらして生きていたよ。抗がん剤の時期は。

これはどの種類の抗がん剤でも同じです。そしてどの抗がん剤も白血球値が低くなりすぎると投与をやめて次回に延期します。

抗がん剤って「成長の早い細胞にアタックかけてる」ようなものなので、そしてその成長を叩き続けて、次の増殖を止めているわけなので、できるだけ連続して抗がん剤投与を行いたいのです。
でも白血球値があまりに下がったら人体によろしくないので、休む。

ただ休むと、あまり抗がん剤としての効果的にはよろしくないということになっている。せっかくなら連続していきたいということになっている。そのジレンマ。

私も一回、抗がん剤投与が飛んでます。
白血球を上げるにはそのための注射を打つくらしいかないので、食べ物で上げていくのも難しい。

対策としては……これ、抗がん剤を投与する前から血液を増やして白血球をたくさん備えておくのが一番なのかもしれないです。抗がん剤をやる前から「血を増やす」を念頭にもりもり食べて、よく寝て、良い血にしておくのです……。

所持している血液、白血球たちは、抗がん剤投与につれてもりもりもりもり減っていきます。毎回計測してくれるので数値が見えてどんどん現象していく。三千とかあっちゅーまです。1800とかさ。1500とかさ。それまで白血球のことなんて考えないで生きていたのに「三ヶ月くらいで『うー、白血球増やしたい。五千は望まないけどせめて三千までは』」という気持ちになるから。

当時のメモを見ると

・赤血球も白血球も下がりつづけてますが、好中球が常に高め安定なので抗がん剤投与

という一文が三回目ですでに出てているのでガクッと落ちたのであろう。数字もメモしたらいいのになんか半端なメモが多いな私の治療時のメモは。

とにかく「病になる前から健全でもりもりした白血球を育てておくのがよい」というそういう結論です。
この副作用は、避けようがないものなので。

2017/06/28 11:44

抗がん剤の副作用については一旦お休みで。

術後入院中に抗生剤点滴でとにかくずっとねむかったときの自分のメモを見つけたのでそれをここに貼っていく。


・入院中に前回の病理結果で切断肉カラー写真的なもの

 全体像と、十六分割ぐらいにして細かく癌細胞の

 存在を示すポイントつきの画像とを見せてもらった。

・もとが自分の肉であっても写真で見る肉は生肉にしか見えず

 「焼いたら美味しそうな肉ですね」が第一感想。

・言ったらナニかなと思い医師にもそうは言えなかったが、

 良い肉質の肉でしたよ。

・抗生剤今朝で終わり。

・睡魔からこれで逃れられるよー。



・乳はもう私は授乳もしないし、片方削れたとして機能的に困ることはないのに「あるほうがいいなあ」と思うこの気持ちを、男に変換してみたら、この「乳」は、身体的にどこにあたるのかと考える。

・なくなっても困らないけど、あったほうが嬉しい的にいえば「陰嚢かたっぽ」ってことか。

・睾丸がんで片方のタマがなくなるとき「片方あれば生殖できるらしいが、でもふたつあるほうがなんとなく座りいいような気がする」と男性は思うのだろうか。



・男の人にとって「胸・乳」にかわるものって、なんですかね。

あまりたいしたことは考えてなかった。
というか術後に朦朧として「あえて」これをメモにしている意味はなんだったの私……。

2017/06/27 11:26

抗がん剤の副作用。
口内炎の話を書きましたらツイッターで「ちなみに抗がん剤治療中の口内炎ですが、母はうがい薬(リステリン)派でした。抗がん剤組の友人にも教えてあげてました。かなり楽になったみたいです」という情報をいただきました。
情報くださったY先生ありがとうございます。
というわけで、

抗がん剤治療中の口内炎にはうがい薬(リステリン)もいいみたいです!!

口内炎と、あと痒みがつらかったというご家族の体験談をY先生にいただいて思いだしました。私も痒かったことを。

私の痒みは、アレルギーによる発疹でした。

抗がん剤って血管のなかに入れるせいなのか、私の発疹は、見事なくらい右手の血管にそって真っ赤になって肩まで走り上がる感じに出ていた。
「ここに血管が走ってます」という形に発疹が出て、あとで思ったがあれは写真に撮っておけばよかったなあ。皮膚が赤く固く盛り上がる感じでジンマシン山脈が我が右手に形成されていたのだ。
痒みは、耐え難いですね。かかないようにしてても、夜になって寝てるときとかかいてしまう。治らないまま次の抗がん剤投与。そしてまたさらに発疹が増えて……。
私はもともと食物性のものも含めていくつかのアレルギーを持っているので、抗がん剤は関係なかったのかもしれない。抵抗力が弱っていて白血球値も下がってしまったから、私の身体の脆弱な部分が出てきただけかもしれないです。
しかし理由はどうでもいいのだ。痒いものは、痒い。

これどうにかならないか担当医に聞いたら「痒いのを止めるってことは抗がん剤を止めるのが一番ってことになるけど、投与したいよね」という話になって「痒いのを我慢する」ということになりました……。
一応塗り薬とか出してはくれたんだったかなあ。あまり改善はしなかった。

そしてこの痒くなる反応はその後抗がん剤を終えてからも五年間くらいずっと続いていて「注射針を入れられると」その付近が絶対にしばらく痒くなり、発疹が出続けたのでした。検査の採血の度にその周辺に発疹が出るので、薬とか、そういう問題じゃなく、私の身体がというよりもしかしたら気持ちが嫌がってたのかもしれないですね……。

私は抗がん剤の最後までどころか、終えてからまだずっと、場合によってはいまも、注射針入れられると小範囲で発疹が出ていて、結局これといった対策はとれないまま「我慢した」のですが……。
皆さんはどういう対策とられていたのでしょうね……。゜

2017/06/26 10:35

副作用から少し離れた話題です。

乳がんになったとき、家族が受けるショックのこと。
お母さんが乳がんになって、見た目が変化したり、治療でつらそうにしていたら、子どもたちはショックを受ける。友人の子どもは、ショックのあまり学校に手ぶらでいってしまったとか、あとは泣きだしてしまった子とか。
「大丈夫だよ」
と、母は、子を、勇気づけようとする。
そしてちょっとだけ申し訳なく思ったりすることもあるかもしれない。
「病気になって、ごめんね」という気持ち。
たいたいの母親は、病気をジョークで吹き飛ばす。そういう母親がまわりに多かったです。母ちゃんは強いね。
どんなスーテジでグレードのがんであろうと「子どもがいるから私は絶対に死なない」と、母たちはみんなそう言う。私のまわりの友人たちはみんなそうでした。

そしてパートナーたちもショックを受ける。これは何種類かにわかれるのだけれど「医者に対して怒りだす」とか「どうしても一緒に治療方針を聞きたいと診察室に入ることを希望し、細かく検討する」という人と「聞きたくない。見たくない。信じたくない」「たいしたことない病気なんだろう」とシャットアウトして目をそらす人などが、まわりにいました。平易で、淡々と、受け止めるということがわりと難しく、乳房がなくなったり髪がなくなったりと、見た目も変化するのもあって、ナーバスになってしまうのかもしれないですね。
それでも時間の経過と共に、普通に病気の人を、普通にパートナーが支えるという、普通の状態へとゆっくりと変わっていく。おそらくそのあいだにパートナーたちはいろんなことを考えてくれているのだなと思います。大人なので、子どもみたいに泣けないし、子どもみたいに母ちゃんに空元気だけ出してもらってる場合じゃないしね。

さらに親は。
親は子どもみたいに泣いたり、パートナーみたいに怒ったり。大変ですよね。なかには私の母親のように、電話で伝えたら「え、じゃああんたハゲるんだ。いつからハゲルの。もうハゲてるの? かわいそうだね。ハゲ」と即座にハゲについて質問してきた人もいますが……。毛なの? 私ががんになって、やたら毛にこだわったのは遺伝なの!?
うちの父はちょうど前立腺癌の治療中だったので「オレの癌のほうが強い!」と言いだして「うん。お父さんの癌は世界一だよ。癌選手権第一位だよ」と答えたけれど、強い癌ってなんだよ。でも笑ったので、いい。あれが父の精一杯の私に対しての励ましであったのだろう。
強い癌細胞を持つうちの父はその後、前立腺癌も完治し、元気に過ごしています。

本人も大変だけど、家族もみんな大変だ。


傷ついて悲しんでいらっしゃる皆さんのなかで、時間が、そっと、優しく、流れていくことを願っています。
家族たちもみんな大変なんだ……。ね。

2017/06/24 13:03

抗がん剤の副作用。さらに細かいものがいくつかあります。
けっこうしつこく、かつ、悩まされるのが口内炎です。
一回できてしまうとそのあとがずっと痛いので。普通に過ごしててもたまに口内炎できるし、できたらとにかく痛いですよね……。

対策として、何回目くらいからだったか、抗がん剤の点滴のときに、氷を自宅から持参して、飴を嘗めるように氷をずっと舐めてました。
氷舐めてからは口内炎はできなかった。
ただ「どうして氷なのか」を理解してないのもあり、はたして氷の効果があったかどうかがわからないのだった。たまたまなのか、氷のおかげなのかが私には判定できない。でも氷を舐めると口内炎になりづらいという人が、複数いらっしゃったので、それを信じて点滴時に舐めてました。

点滴時に氷。口内炎対策にお試しください。

2017/06/23 09:10

乳がんに使用される抗がん剤の副作用としてイメージしやすいのはひとつは「脱毛」。
そしてもうひとつは「吐き気や倦怠感」ですよね。

倦怠感は脱毛とは違い、翌日から三日以内に症状が出て、おおむね一週間くらいで抜けていき、次の抗がん剤投与の時期には消えていました。

複数回に分けて投与され(抗がん剤の種類によってサイクルが違う)ますが、回数が重なるにつれて副作用の症状が重たくなっていく。抜けているようで、薬が沈殿してるみたいなことなのか。
どんどん積み重ねられ。後ろにいくほど、具合が悪くなった。
それは仕方ない。

ところで「もうなにも食べたくない」「ギボヂワルイィィィィィ」となっているそんなときでも、どういうわけか、抗がん剤投与されていた誰もが「これなら食べられるぞ」となったミステリアスな食べ物がひとつだけあるのだ。

それは

日○さんのカップヌードルのシーフード味。

他のなにでもない「シーフード味」オンリー。オンリーワン。

がん友・がんの先輩に「がん病棟で、いろんながんの人たちが入院してて、定期的に誰もが抗がん剤を投与されてぐったりしているなかで、どの人たちも『食えないときでもこれだけは食える』となったのがこの食べ物である」と最初に言われて「そんなバカな……」と思ってたんですが。

本当なの。
これだけは食べられました。

なんでなのだろう。わからない。わからないが、以降、私は「がん宣告受けました」と友だちに言われると「抗がん剤投与で食欲なくて嘔吐ひどくてなにも食べられなくなっても、カップヌードルシーフードだけは食べられるので、用意しとくといいですよ」と伝えてます。

匂いがあるものは全部つらいので、自分での調理はあきらめること。
コンビニのサンドイッチのタマゴサンドとかポテトサンドとかもオススメです。

鉄板はカップヌードルシーフードなんですけどね。


食べないと体重減るし体力もそぎ落とされるし、あと周囲が心配するんだよね……。

乳がんって女性に多い病気で(男性が罹患することも少ないけれど、あるようですが)、年齢的に「パートナーがいて」「子どもがいて」「親もいて」のゾーンがたぶん多い。
案外、病気に落ち込んでたり、治療でへこたれていたりが、素直にできない状況の人が多い気がします。
わりと、空元気であっても出していかないと周囲がどすーんと落ち込むので、気遣いながら治療している感。でも当人は病気なので、へとへとなんですよね。
食べないと心配されるとか食べないと怒られるとか……。
そういうのも、あるんだよね……。

そういう「なんとなく理不尽な気がする」周囲への患者ならではの気遣いについてなども、しゃべログでふわふわと触れていけたらいいなと思ってます。

2017/06/22 10:09

毛。

抗がん剤の副作用とはまた違う毛問題。

私は左のリンパ郭清をしております。左のリンパの一部を手術でとってしまったのだ。癌細胞がリンパに侵入していると、身体の他の部位にも運ばれて、転移する可能性が高いので、調べるためにリンパを取ってしまうのは仕方ないことなのだった。
実際、私は手術前の検査でリンパになにがしかの炎症の痕跡が見られたようなので、とって調べてみないわけにはいかなかった。

ところで、
リンパ節って病原菌に対しての門番みたいな役割をはたしていて、リンパがなくなると、そのなくなった側の腕がウィルスに対して無防備になっちゃうんですよね。
なので「怪我しないでね」「火傷もだめよ」「日焼けも避けてね」「土いじり禁止(
土にはさまざまな微生物がいるので)」などなどの制約が。

ここで唐突に出てくる

脇毛問題。

私はたまたますでに永久脱毛しているので処理しなくてもいいんですけどね。

抗がん剤の脱毛を経て、そのあとは、リンパをとってしまったがゆえに「脇毛の毛の処理=カミソリを使って小さな傷がついたりしたら大騒動」って大変だよなあーって思ったのでした。

リンパ郭清した人たちはその後、脇毛についてはどのように処理されているのだろう。
のばしっぱなしにして、決して人には見せないことにし、水着などは絶対に着ないということになるのでしょうか……。

乳がんになって「人間の身体ってあちこちに毛がはえてんだなー」って思いました。

なんら重要性のないぼーっとした毛の話でした……。

2017/06/21 11:48

プロフィール

佐々木禎子(ささき ていこ)
作家。
札幌出身・東京と札幌を行ったり来たりしています。
1992年雑誌JUNE「野菜畑で会うならば」でデビュー。

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