乳がん

さらに副作用……なのかよくわからないこと。


「手が震えた」。


副作用なんじゃないかなと疑っている理由は、起きがけに、節々が痛くて蛇口ひねられない時期と手の震えがほぼ重なっていたからです。

いまはそんなに震えない。


検索してみて「ホルモン治療で手が震える」はないのですが「更年期で手が震える」はあるので、やっぱり女性ホルモンを急激に減らした結果の、体内早回し現象で出現したのではないかなーと思っています。

自分で制御できない。発作的なものである。唐突に手が震える。


これ、笑わないでいただきたいのですが、私は「私はもしかしてアル中だと思われるのではないだろうか」とわりと真剣に考えましたよ。普段の自分の酔っ払いぶりを思うと、唐突に、私の手が震えだしたら「佐々木さん、もしかしてアル中に」って友人知人の皆様に思われてもおかしくないのではと。

というわけで手が震えだすと「震えてますがアル中じゃないです」と、その場でひとに言う、変な人になっていた当時の私です……。


あとは「ものがつかめないのでよく落とす」が頻繁でしたね。これも仕方ないことなのですが、はたから見たそのときのルックスがまだ私は「更年期にはちと早い」感じで、とくにカツラ着用時はカツラの選択ミスでかなり若作りになってしまっていたので……。

「更年期の症状なのですが、まあ更年期になった要因はつまり乳がんで」って伝えられる人はいいけど、そんなになにもかも、通りすがりの人にまで言えるわけもなく。

通りすがりの人にとっても「いきなりものを落として手がぷるぷる震えてる女性。もしやこれってアル中なのかしら」と思われていたのではとちらっと思っている

それはどうでもいいんだけど。笑。


案外、ここの部分、まわりの人が理解してくださらなくて。

「手が震える」「ものを落とす」って乳がんの治療の結果にまったくつながってないように見えませんか?   私も体感しないとピンとこなかった。

ホルモン治療ってとにかく「一気に更年期がくるので、更年期の症状とされているものは、くる人にはどっとくる」んですよ。来ない人もいるので、そこも個人差なんですが、私はきちゃう人でした……。

で。


「平気でできていたことが、できなくなる」ことの悲しみと恥ずかしさというのがあって、たぶん認知症なかもこの延長線上にもっとつらい気持ちや当惑がのっかっているのだろうと推察するのですが……。


いやなもんでしたね。この「蛇口が」とか「手がいきなり震えてものを落とす」とかが。


ただ、いまは普通にものが持てるので。手の震えもめったにないです。全く「ない」わけじゃない。これは筋力のおとろえの問題なのかなー。たまに震える。

細かな手作業は他の要素も混じってきて(老眼とか。くっ)敬遠気味になってます。くっ。


それでももし私と同様に「発作的に手が震えて、予期しないタイミングでものを落とす」が頻繁に来てしまって「あわわわわわ」ってなって悲しくなっている人がもし、いましたら、つまり「三年くらいしたら、そこを過ぎてめったにその状態出なくなって、普通に安心してものを持てますよ」ってそれを伝えたいです。

治療中の皆様、治療をひかえた皆様は、どうぞのんびり過ごしてください。

そして全員がそうなるわけでもないので「こんな人もいるんだなー」と話半分で他人事て読みつつ、もし自分にその副作用が出たときは「あーこれかー、でも時間たてばもとに戻るみたいだし、震えてるの気にしないで過ごすかー」とゆったりとね。

2017/10/01 09:22

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プロフィール

佐々木禎子(ささき ていこ)
作家。
札幌出身・東京と札幌を行ったり来たりしています。
1992年雑誌JUNE「野菜畑で会うならば」でデビュー。

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